【プロ解説】ストレッチングボードで腰痛・膝痛を予防する正しい使い方

こんにちは、大阪のパーソナルトレーナー小林素明です。
「最近、なんとなく歩きにくい」「ちょっとした段差でつまずく」――そんな小さな変化、感じていませんか?
実はその背景に、「足首の硬さ」が関係していることがあります。
足首が硬くなると、膝や腰の動きにまで影響を及ぼし、歩幅が狭くなったり、足を引きずるような歩き方になりやすくなります。これが長引くと、膝痛や腰痛の原因にもつながるのです。
そんな足首の柔軟性を取り戻すために、私がパーソナルトレーニングジムでも長年おすすめしているのが「ストレッチングボード」です。
このシンプルな器具を使えば、1日数分立つだけで足首〜ふくらはぎまでを安全に伸ばせるため、無理なく柔軟性を保てます。発売から40年以上、多くの方に愛用されてきた信頼のある健康器具です。
この記事では、腰痛や膝痛の予防に役立つストレッチングボードの正しい使い方と注意点を、プロの視点からわかりやすく解説します。
こんな方におすすめです
- 最近、足元がふらつきやすくなったと感じる
- 腰や膝に違和感があるが、まだ病院に行くほどではない
- 正しい姿勢で歩けるように、体の土台から整えたい
- 簡単な運動習慣で、将来の介護リスクを減らしたい
- ジムに通うのは難しいけれど、自宅で健康管理したい
無理なく続けられる予防習慣で、いつまでも自分の足で動ける体づくりをはじめましょう。
ストレッチングボードのメリットとは?
- 立っているだけで自然に足首が柔軟になる
- 経っているだけで一気に足の疲れ解消できる
- 膝痛、腰痛の予防改善の効果が期待できる
- むくみ解消につながる
- 足首捻挫の予防になる
- 全身のストレッチ体操ができる
- 疲れていても足首を伸ばすことができる
- 歩幅アップにつながる
ストレッチングボードとは?

ストレッチングボードとは、傾斜のついた台で、その上に立つだけで足首を効果的に伸ばすことができるツールです。全体重をかけながら足首をしっかりと伸ばすことができるのが特長です。
足首をしっかりと伸ばすことで、関節や筋肉の柔軟性が高まり、体全体のバランスも整えやすくなります。これは特に、腰痛や膝痛の予防に効果的です。
一般的なストレッチ体操とは異なり、より大きな効果が期待できるというメリットがあります。
ストレッチングボードの使い方はとても簡単で、特別な技術や体力は必要ありません。朝や夜のすき間時間に、ボードの上に立つだけでOKです。
それだけで足首の柔軟性が高まり、硬さや違和感の軽減が期待できます。
さらに、足首の動きが良くなることで、運動のパフォーマンス向上にもつながります。運動不足が気になる方や、日々の健康づくりに取り組みたい方にとっても、ストレッチングボードは非常におすすめできるアイテムです。
パーソナルトレーニングで使える「足首の効果的な傾斜角」

足首を効果的に伸ばすためには、自分の足首の硬さに合わせてストレッチングボードの傾斜を調整することが必要です。ストレッチングボードに立った際、「自然な姿勢で、ふくらはぎの筋肉が心地良く伸びている」ことが、適切な傾斜角の目安です。
これは、パーソナルトレーニングにおいても重要な要素で、トレーニングされる方の足首の状態を見極め、最適な傾斜角を設定します。
パーソナルトレーニングで使用しているのは、日本製のアサヒのストレッチングボード。このボードは、足首が硬い方でも柔らかい方でも対応できるよう、細かい段階での傾斜角の設定が可能ですので重宝しています。
パーソナルトレーニングでは、個々の体の状態に応じたトレーニングが求められるため、このような調整ができるストレッチングボードは非常に有用です。
ストレッチングボードの使い方マニュアル

ストレッチングボードの使い方です。まずストレッチングボードを適切な角度をつけるところから始めます。
第1段階 ストレッチングボードの高さ(傾斜)調整

ボードの上に立った時に、「ふくらはぎが気持ち良く伸びる高さ」を目安にします。足首が硬い人は角度を低く、足首が柔らかい人は角度を高くします。
上の写真は、ボードの高さが合っていない場合に起こり、お尻が出っ張ります。この場合は、ボードを低く設定します。

上の写真は、ふくらはぎが心地よく伸び、姿勢を真っ直ぐ保てる高さとなります。無理のない姿勢となります。
この状態で60秒間、自然呼吸を行いましょう。
伸ばす筋肉

ストレッチングボードの上に立って伸ばす筋肉は、ふくらはぎの腓腹筋です。歩き疲れ解消、むくみ解消、足首の捻挫予防、終わった後は足が軽くなります。
第2段階 腰痛、膝痛予防に!ハムストリングスを伸ばすストレッチ法


第1段階後は、腰痛、膝痛、姿勢の改善に効果の期待できる太もも裏(ハムストリングス)の筋肉を伸ばすストレッチングです。
右足を曲げて、右手を左足(伸ばした足)のつま先へ伸ばします。左足の太もも裏(ハムストリングス)の筋肉が効果的に伸びます。左右行います。自然呼吸で20〜30秒間伸ばしましょう。
伸ばす筋肉

伸ばす筋肉は太もも裏のハムストリングスです。ハムストリングスとは、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の総称。
第3段階 上半身の筋肉も一緒に伸ばしましょう!

肩こり解消、猫背解消、四十肩、五十肩の予防、ストレス解消、頭のリフレッシュにも効果が期待できる上半身の筋肉も伸ばしてみましょう。足首を伸ばす効果と上半身を伸ばす効果のダブル効果で、効率的ストレッチングが行えます。
肩こり解消、頭のリフレッシュ『背伸びストレッチング』

両手を組んで、できるだけ高く天井に腕を伸ばします。自然呼吸で30秒間静止しましょう。
猫背解消・肩こり解消『胸開きストレッチング 』

両手を体の後ろで組み、ゆっくりと腕を体から後方に移動します。肩甲骨を寄せるようなイメージで行います。自然呼吸で30秒間静止しましょう。
肩こり解消、四十肩、五十肩の予防 肩伸ばしストレッチング

片手を前方へ伸ばし、反対側の手でサポートします。腕を胸に寄せるようにするとより伸びます。左右行います。自然呼吸で30秒間静止しましょう。
ストレッチングボード 使い方マニュアル動画
新しいストレッチングボードが販売されています 2024年

新たに追加された「足裏サポートパッド」は、ストレッチングボードに立つだけで足裏のアーチをしっかり支えてくれる優れたアイテムです。足の裏には土踏まずと呼ばれる部分があり、ここがアーチのように湾曲しています。
このアーチが正しい位置で保たれると、足にかかる衝撃を上手に吸収してくれます。さらに、膝や腰、首などにかかる負担も軽減してくれるので、体全体のバランスが良くなります。
足裏のアーチが崩れると…

足裏のアーチが崩れると、足の裏が疲れやすくなるだけでなく、外反母趾や内反小趾といった足のトラブルが起きやすくなります。これらのトラブルは、足だけでなく全身に影響を及ぼす可能性があります。
特に、外反母趾や内反小趾は、歩行時に痛みが生じ、足の機能を低下させることがあります。足裏サポートパッドを使うことで、足のアーチをしっかり支え、これらの問題を予防する効果が期待できます。
足裏サポートパッドの使用感
足裏のアーチをしっかりサポートしてくれるので、足首やふくらはぎの筋肉がじっくり伸ばされる感覚があります。足の裏からふくらはぎ、膝にかけてしっかりとした効果を感じています。
考えられる足裏サポートパッドの効果

足裏サポートパッドを使うと、足首からふくらはぎ、膝にかけてしっかりとストレッチができるので、以下のような効果が期待できます。
- 足の疲労回復:長時間の立ち仕事やデスクワークで疲れた足を優しくほぐしてくれます。
- 足首の柔軟性向上:足首の可動域が広がることで、転びにくくなったり、運動パフォーマンスが向上します。
- 膝や腰痛の予防:足首やふくらはぎの柔軟性が上がると、膝や腰にかかる負担も軽減され、痛みの予防につながります。
- 外反母趾・内反小趾の予防:足のアーチをしっかり支えることで、外反母趾や内反小趾の発症リスクを軽減します。
現在はラウドファンディング(Makuake)のみの販売のようです。→ 【簡単!足ストレッチ】アスレティックトレーナー監修、心地よさを追求したアーチケア
まとめ 立つだけで足首が柔軟!ストレッチングボード

いかがでしたでしょうか? ストレッチングボードは手軽に使えるエクササイズ器具で、足の疲労解消や腰痛、膝痛の改善、姿勢の改善など、さまざまな健康効果が期待できます。
足首を柔軟にすることで、日常生活のクオリティを向上させることができます。ぼく自身も長時間の立ち仕事で疲れた足を、このボードで癒やすのが日課です。
ストレッチングボードは、長年の実績を持つ信頼のある商品です。興味がある方はぜひ試してみてください。その効果は確かなものです。ストレッチングボードを見る
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「足関節可動域の制限が歩行動作に及ぼす影響」 柳川和優、松田亮、磨井祥夫 広島体育学研究 42:1 ~ 10,2016
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この記事を書いた人


小林素明 (お城好きフィットネストレーナー)
テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten.」などに出演し、専門的でわかりやすい解説が好評のフィットネストレーナー。
健康運動指導士の有資格者であり、指導歴は30年以上。2010年に大阪市でパーソナルフィットネスジム「どこでもフィット」を開業し、これまでに延べ1万回以上のパーソナルトレーニングを実施。特に50代以上の「加齢に負けない体づくり」に定評がある。
医療機関と連携した安全性の高い運動指導、企業・団体向けの腰痛予防や健康経営に関する講演も数多く行い、受講者の98%から「わかりやすい」と高い評価を得ている。
趣味は城巡り、鉄道とグルメの旅、スポーツ観戦、80~90年代のプロレス、書店めぐり、そして焼肉。身体づくりも人生も、楽しみながら続けることを大切にしている。
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