正しいスクワットと間違ったスクワットは紙一重だった!現役のパーソナルトレーナーが解説。

全身の筋肉の70%が集中している下半身を鍛える筋トレの代名詞の「スクワット運動」。足腰を強化、ヒップアップ、引き締め、代謝を高めるなど多くのメリットがあります。老若男女問わず続けることができ、下半身の筋肉(大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス)をバランスよく鍛えられる最高の筋トレです。

有名なエピソードとして、女優の森光子さんは晩年まで毎日スクワット運動をこなし、元気な姿で舞台を見せ続けていました。

たくさんの効果が期待できるスクワットですが、間違ったフォームは膝や腰を痛める、偏った筋肉の使い方になり疲れやすい体の原因となります。普段のカラダの動かし方がそのままスクワットのフォームに反映されています。そのため、今のうちに正しいフォームをマスターしておくことをお勧めします。

記事ではスクワットのフォーム矯正法がわかるやり方も紹介していますので、どなたでも簡単に正しいスクワットのフォームがマスターできますよ!

間違ったフォーム1「膝を痛めるパターン」

しゃがんだ時に極端に膝が前方へ突き出すパターンです。このフォームは太もも前面(大腿四頭筋)に力が入りすぎで、膝の関節に過大な負担がかかってしまいます。

さらには、しゃがんだ時に膝が内側に入ったり、外側に開くパターンがあります。このままでは少ない回数でも膝を痛めてしまいます。原因の1つとして、お尻周り(大臀筋、中臀筋)の筋肉の弱さが考えられます。

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間違ったフォーム2「腰を痛めるパターン」

2つ目はしゃがんだ時に背中が丸くなってしまうパターンです。背骨は真っ直ぐに保つことで、体にかかる負担を分散しています。ところが背中を丸めると、真っ直ぐにした時よりも1.6倍の負担が腰にかかることが研究で分かっています。

間違ったフォーム3「お尻に力が入っていない」

スクワット運動で重要なことは、股関節をしっかりと動かし大臀筋に効かせることです。お尻の筋肉を使うことで、腰や膝の関節を守る効果、ヒップアップ効果で姿勢も良くなります。

スクワット運動では、しゃがんだ時に大臀筋がグッと伸びて、立ち上がった時に大臀筋がギュッと収縮します。その立ち上がった時にお尻が緩んでいると、スクワット運動の効果のほどんどを失ってしまいます。

では、正しいスクワット運動を行うための矯正トレーニングを紹介します。

スクワットで「膝を痛めるパターン」を矯正するトレーニング

膝を痛めるパターンでは、しゃがんだ時に膝が前方へ突き出すことでしたね。膝が前方へ突き出さないようにするために、まずは椅子から立ち上がるスクワット運動を行ってみましょう!

1 背中を伸ばし、椅子に【浅く】腰掛けます

2 両手を太ももに軽く添えて、背中を伸ばしたままゆっくりと立ち上がります

3 ゆっくりと椅子に腰掛けます

この方法で行えば、膝が前方へ突き出すことなく、下半身の筋肉をバランス良く鍛えることができます。

つま先の前に、縦長の台を用意する方法

1) 台に爪先を当てて、背中を伸ばします

2) 台が倒れないように、お尻を後方へ移動させながらしゃがみます

3) ゆっくりと立ち上がります

爪先より膝が前方へ出ると、膝が台に当たる、倒れることになりますので一目瞭然ですね。紹介した方法で修正できない場合は、次の矯正トレーニングを実施されることをオススメします。

スクワットで「腰を痛めるパターン」を矯正するトレーニング

背中が丸くなる典型的なパターンとしまして、目線が下になっていることです。目線は常に前方へ向けておきましょう。足首が硬くしゃがみにくい場合も、背中が丸くなりやすく、膝も前方へ出やすくなります。足首が硬い方の改善方法は、踵に板を敷いてスクワット運動を行うことです。

しゃがみにくい(足首が硬い)場合のスクワット対処法

1) 踵の下に台(目安:2~3センチ)を敷きます。

2) ゆっくりとしゃがみます。

スクワットで「お尻に力が入っていない」を矯正するトレーニング

最後の締めとして、お尻の大臀筋に力を入れることです。ヒップアップしたい方はぜひ行ってくださいね。とっても簡単な方法で、立ち上がりの時に両手でお尻を触っておくことです。立ち上がった時にお尻がキュッと締まっていると、大臀筋が収縮している証拠です。

正しいスクワット運動をマスターしましょう!

では、正しいスクワットをマスターして丈夫な下半身、ヒップアップ、良い姿勢を手に入れましょう!

鍛える筋肉: 大臀筋大腿四頭筋ハムストリングス

運動方法:

  1. 両手を胸の前で組み、背中を伸ばします(足は肩幅よりやや広め)
  2. 目線は前方へ向けておきます(運動中も同じ)
  3. 息を吸いながら、できる範囲でお尻を下げます(背中は伸ばし、目線は前方)
  4. 息を吐きながら、元に戻ります
  5. 3~4を繰り返します。

回数: 15~20回

ポイント: お尻を下げると、強度が高くなります

注意点: 膝と足先の向きを合わせてスクワット運動を行ってください。

正しいスクワットの方法が学べる動画もありますよ!よろしければご覧くださいませ。

【動画】正しいスクワットをマスターする方法

正しいスクワット、間違ったスクワット まとめ

いかがでしたでしょうか? スクワット運動は誰でも手軽にできる下半身強化トレーニングです。正しいスクワット運動のフォームをマスターすれば、筋トレ中の怪我を予防するだけでなく、日常生活での脚の疲れ、怪我を予防することにも繋がります。

自宅に等身大の鏡がある場合は、鏡でご自身のフォームを見ながら行ってみてくださいね。素早く上達しますよ!

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健康運動指導士の有資格者であり、指導歴は30年以上。2010年に大阪市でパーソナルフィットネスジム「どこでもフィット」を開業し、これまでに延べ1万回以上のパーソナルトレーニングを実施。特に50代以上の「加齢に負けない体づくり」に定評がある。

医療機関と連携した安全性の高い運動指導、企業・団体向けの腰痛予防や健康経営に関する講演も数多く行い、受講者の98%から「わかりやすい」と高い評価を得ている。

趣味は城巡り、鉄道とグルメの旅、スポーツ観戦、80~90年代のプロレス、書店めぐり、そして焼肉。身体づくりも人生も、楽しみながら続けることを大切にしている。

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