解剖学【大腿四頭筋/大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋】筋肉のしくみと効果的な筋トレ、ストレッチの方法 ★動画あり

フィットネストレーナーの小林素明です。

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は太もも前面にある大きな筋肉で、大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋と4つの筋肉からなっています。また、大腿四頭筋が弱くなると、歩行や階段が辛くなる、スポーツでジャンプ動作、踏ん張り動作が鈍くなるという足腰が不安定になるデメリットがあります。

では、大腿四頭筋とは、どんな筋肉でどのようにして鍛えれば良いのか?を話します

 

目次

大腿四頭筋とは? 筋肉のしくみ(解剖、起始停止、動き)

 
大腿四頭筋とは、大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋と4つの筋肉の総称。
 

大腿直筋


筋肉の起始: 下前腸骨棘、寛骨臼上縁
筋肉の停止: 膝蓋骨と膝蓋靱帯を介し脛骨粗面
神経支配: 大腿神経(L2〜4)
主な筋肉の働き(作用): 股関節の屈曲、膝関節の(大腿、下腿)伸展

 

中間広筋


筋肉の起始: 大腿骨骨幹部前面、大腿骨粗線
筋肉の停止: 膝蓋骨と膝蓋靱帯を介し脛骨粗面
神経支配: 大腿神経(L2〜4)
主な筋肉の働き(作用): 膝関節の(大腿、下腿)伸展

 

外側広筋


筋肉の起始: 大転子の外側面 、大腿骨粗線
筋肉の停止: 膝蓋骨と膝蓋靱帯を介し脛骨粗面
神経支配: 大腿神経(L2〜4)
主な筋肉の働き(作用): 膝関節の(大腿、下腿)伸展

 

内側広筋


筋肉の起始: 大腿骨粗線
筋肉の停止: 膝蓋骨と膝蓋靱帯を介し脛骨粗面
神経支配: 大腿神経(L2〜4)
主な筋肉の働き(作用): 膝関節の(大腿、下腿)伸展

 

大腿四頭筋の働き(作用)について


大腿四頭筋は、主に股関節の屈曲動作、膝関節の伸展動作を行います。また大腿四頭筋の大腿直筋は、骨盤が前方に引っ張られる「骨盤の前傾」する作用があります。

 

大腿四頭筋が弱くなるとどうなるの?

  1. 足の踏ん張りが効かなくなる(転倒する)
  2. 歩行や階段が辛くなる
  3. 腰痛や膝痛になる
  4. 姿勢を保つことが困難になる

1 足の踏ん張りが効かなくなる(転倒しやすくなる)

大腿四頭筋が弱くなると、とっさの時、足を「一歩前へ出し」踏ん張ることができずに、体が揺れて転倒する危険があります。また床から立ち上がる時にも、体をまっすぐに保つことができず、立ち上がるまでの時間がかかってしまいます。

 

2 歩行や階段が辛くなる


歩行や階段の動作は、大腿四頭筋、ハムストリングス(太もも裏)、前脛骨筋(すね)、腓腹筋(ふくらはぎ)などの筋肉が、一定のリズムを作りながらバランス良く使われています。歩行の際には、大腿四頭筋の貢献度が高く、筋力が衰えると歩行が辛くなります

 

3 腰痛や膝痛になる


大腿四頭筋は、股関節では骨盤と太ももを安定させ(大腿直筋)、膝の関節では膝を安定させています。大腿四頭筋の筋力が弱ってくると、股関節、膝の関節の安定力も低下します。大腿四頭筋の筋力が不足した代償として腰や膝に負担がかかり、関節を痛める危険性が高くなります。

 

4 姿勢を保つことが困難になる


大腿四頭筋は、姿勢を真っ直ぐに保つための筋力「抗重力筋」です。抗重力筋は他に、腹直筋腸腰筋大臀筋下腿三頭筋前脛骨筋などの筋肉と協働しながら、姿勢を保つことができます。

その抗重力筋の役目を果たしている大腿四頭筋が弱ると、姿勢を保つことが難しくなるのです。

 

膝の関節と歩行で使われる筋肉

歩行において、膝の関節は0〜60°の角度(屈曲)の範囲で動いています。その歩行において、膝の関節に付いている筋肉によって膝の安定性が保たれ、膝の関節を保護します。その膝の関節に付いている代表的な筋肉は、大腿四頭筋ハムストリングス下腿三頭筋。これらの筋肉が弱くなったり、硬くなると歩行において膝の関節に負担がかかります。

 

歩行時における大腿四頭筋の役割


膝の関節において重要な役割を果たしているのが大腿四頭筋です。主には足の着地の際、地面からの衝撃を受け止める役割をしています。

大腿四頭筋が弱ることで
・着地の際に上体を前に傾けながら歩く
・足を棒(膝がロック)のようにして歩く
と、歩き方に変化が現れます

 
では、ここからは大腿四頭筋を弱らせない、足腰をしっかり、腰痛や膝痛予防「自宅でできる大腿四頭筋を鍛える方法」を紹介します。

自宅でできる大腿四頭筋を鍛える方法

<筋トレを効果的に行うために> 
15回前後で限界 がくるような種目は筋力アップに効果的(ギリギリ限界はNG)
・20回以上できるようになれば、レベルアップします。
フォームが崩れたり、違うフォームはNG

 

1 ストレートレッグ運動【やさしい】 運動療法も可


鍛える筋肉:大腿四頭筋
運動方法:

  1. 仰向けになり、片足は曲げて、反対の足は伸ばしておきます
  2. 息を吐きながら、伸ばした足を上にあげます
  3. 息を吸いながら、元に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します。
  5. 反対の足も同様に行います。

回数: 15〜20回
 

2 レッグエクステンション【やさしい】 運動療法も可


鍛える筋肉:大腿四頭筋
運動方法:

  1. 椅子に座り、背筋を伸ばします
  2. 息を吐きながら、片足を伸ばします(床と平行)
  3. 息を吸いながら、元に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します。
  5. 反対の足も同様に行います。

回数: 15〜20回
注意:足を伸ばしたときに体が曲がる場合、太もも裏のハムストリングスが硬くなっている可能性があります。
関連ワード:ハムストリングス
 

3 フルスクワット【きつめ】 大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングスも鍛える


鍛える筋肉:大腿四頭筋、大臀筋ハムストリングス
運動方法:

  1. 両手を胸の前で組み、背中を伸ばします(足は肩幅よりやや広め)
  2. 息を吸いながら、できる範囲でお尻を下げます(背中は伸ばし、目線は前方)
  3. 息を吐きながら、元に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します。

回数: 15〜20回
ポイント: お尻を下げると、強度が高くなります

4 フロントランジ【きつめ】 踏ん張り筋力アップ


鍛える筋肉:大腿四頭筋、大臀筋ハムストリングス
運動方法:

  1. 両手を腰に当てて、背中を伸ばしておきます
  2. 息を吸いながら、片足を前に出し踏み込み、しゃがみます。
  3. 息を吐きながら、足の裏で床で押し、元に戻ります
  4. 足を交互に入れかがら、2〜3を繰り返します

回数: 左右15回ずつ
 

5 ブルガリアン・スクワット(片足スクワット)【きつめ】スポーツパフォーマンスアップ可


鍛える筋肉:大腿四頭筋、大臀筋ハムストリングス
運動方法:

  1. 片足を椅子に乗せて、足を前後に開きます
  2. 息を吸いながら、体をやや前傾させながらお尻を下げます
  3. 息を吐きながら、元の位置に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します。
  5. 反対の足も同様に行います。

回数: 左右10〜15回ずつ
 

6 フライングスプリット【かなりきつめ】 スポーツパフォーマンスアップ可


鍛える筋肉:大腿四頭筋、大臀筋ハムストリングス
運動方法:

  1. 足を前後に開き、背筋を伸ばして立ちます
  2. 前足、後ろ足をジャンプしながら入れ替えます
  3. 自然呼吸を行いながら、入れ替えジャンプを繰り返します
  4. 余裕があれば、両手を頭の後ろに添えて行います(体幹力もアップできます

回数: 左右10回ずつ
 
紹介したエクササイズの方法は動画で学ぶことができます。ぜひご覧くださいね!

【動画】自宅でできる大腿四頭筋を鍛えるエクササイズ

 
では、次に大腿四頭筋が硬くなり、柔軟性が失われた状態になると、体にどんな変化が起こるのかを話します。

大腿四頭筋が硬くなるとどうなるの?


 

1 膝の負担が増える(膝痛に)

大腿四頭筋が硬くなると、筋肉がすぐに疲れて、歩行や階段動作が辛くなる、膝の負担が増えて膝の痛みを招きます。また筋肉の硬さは、関節の柔軟性を失い、膝の動く範囲が制限され、ますます筋肉が硬くなります。

 

2 反り腰になる(腰痛に)


大腿四頭筋の大腿直筋が硬くなると、骨盤が太ももの「大腿骨の方向」へ引っ張られ、骨盤が前方移動(骨盤の前傾)し、骨盤の歪みが生じます。この骨盤の前傾は、腰を反る姿勢となり、腰の負担が増して腰痛になる危険性があります。

 

3 歩幅が狭くなる(疲れやすくなる)


大腿四頭筋の大腿直筋が硬い場合、歩行の歩幅(ストライド)が狭くなります。これは骨盤が前傾することにより、脚を後方へ伸ばす(股関節の伸展)が制限を受けるからです。また、歩幅が狭くなることで、すぐに筋肉が疲れてしまい、長時間歩くことが苦痛になります。(運動不足に)

 

4 ハムストリングスの弱化を招く

大腿四頭筋が硬くなると、膝を曲げる(膝の屈曲)範囲が狭くなります。そうなりますと、大腿四頭筋の裏側の筋肉ハムストリングス」に力に発揮(収縮)が弱り、筋力の低下を招きます。専門的には、この大腿四頭筋とハムストリングスは、どちらかの筋肉が収縮(主働筋)すれば、反対側の筋肉はストレッチ(拮抗筋)されるいう相反関係となります。

【関連コラム】筋力が弱る理由、主働筋と拮抗筋の関係とは?

 
では、大腿四頭筋を柔軟にして、腰痛や膝痛、姿勢の歪みを予防する「自宅でできる大腿四頭筋ストレッチ」を紹介します。

自宅でできる大腿四頭筋を柔軟にするストレッチ

体を柔軟にするストレッチを安全かつ効果的に行うために

  1. 1ポーズに30秒間静止が基本です。(動かすストレッチの場合は動作はゆっくり)
  2. 特に硬いと感じる筋肉には2セット実施(30秒間×2回)をお勧めします
  3. ポーズを取っている間は自然呼吸を実施します
  4. 痛みを伴わない程度に体を伸ばします
  5. お風呂上がりに行うと効果抜群です

 

1 うつ伏せ膝曲げ大腿四頭筋ストレッチ 【やさしい・運動療法可】


伸ばす筋肉: 大腿四頭筋
運動方法

  1. うつ伏せになり、右足を曲げます
  2. 右手で足首もしくは足の甲を持ちます(手が届かない場合はタオルを足首に巻きます)
  3. 自然呼吸を行いながら30秒間静止します
  4. 反対側の足も同様に行います

 

2 横向き膝曲げ大腿四頭筋ストレッチ【やさしい】


伸ばす筋肉: 大腿四頭筋
運動方法

  1. 横向きなり、下になった足は曲げて、上になった足は伸ばしておきます
  2. 上になった足を曲げて、手で足首もしくは足の甲を持ちます
  3. 自然呼吸を行いながら30秒間静止します
  4. 反対側の足も同様に行います

 

3 フロア膝曲げ大腿四頭筋ストレッチ【ふつう】


伸ばす筋肉: 大腿四頭筋
運動方法

  1. 床に座り、片足を曲げます(膝の痛みのない範囲)
  2. 両手を後方において、体を支えまます(大腿四頭筋が伸びます)
  3. 自然呼吸を行いながら30秒間静止します
  4. 反対側の足も同様に行います

【レベルアップ編】体を捻り肘をつきます。より大腿四頭筋が伸びてきます

 

4 前後開脚の膝曲げ大腿四頭筋ストレッチ【きつめ】

伸ばす筋肉: 大腿四頭筋

運動方法

  1. 床で足を前後に開きます
  2. 右足を曲げて、左手で足首もしくは足の甲を持ちます
  3. 自然呼吸を行いながら30秒間静止します
  4. 反対側の足も同様に行います

 

5 立位の膝曲げ大腿四頭筋 どこでもストレッチ

伸ばす筋肉: 大腿四頭筋

運動方法

  1. 立った状態で片足を曲げます
  2. 手で足首もしくは足の甲を持ちます
  3. 自然呼吸を行いながら30秒間静止します
  4. 反対側の足も同様に行います

 

6 フォームローラー大腿四頭筋ほぐし

ほぐれる筋肉: 大腿四頭筋

運動方法:

  1. フォームローラーを太ももの前に当てます
  2. 太ももの前を横断するようにローラーを転がします
  3. 徐々に大腿四頭筋がほぐれます
  4. 自然呼吸で30秒間行います
  5. 反対側の足も同様に行います

フォームローラーを転がしているときは、気持ち良さを感じるくらいが丁度良いです。

 
紹介したストレッチの方法は動画で学ぶことができます。ぜひご覧くださいね!

【動画】自宅でできる大腿四頭筋ストレッチ

 

大腿四頭筋の筋肉のしくみのまとめ

いかがでしたでしょうか? 大腿四頭筋は、日常生活だけなくスポーツ動作でも大きな影響を及ぼす大きな筋肉(大筋群)です。歩行や階段が辛くなった、歩幅が狭くなった、足が疲れやすい、とお悩みの方は、ぜひ大腿四頭筋のエクササイズを試されることをオススメします。スポーツ動作においても、ストライドが必要とされる陸上競技、マラソンにも有効ですよ。

 
大腿四頭筋だけでなく、股関節の動作(屈曲)で協働する腸腰筋、拮抗関係にあるハムストリングス、股関節で大きな力を発揮する大臀筋も見逃せません!

 


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