40代から疲れが抜けない人必見!お風呂で実感する3つの回復効果

パーソナルトレーナーの小林素明です。

40代を過ぎると、寝ても疲れが取れにくくなったと感じることはありませんか?

そんなときに見直したいのが「お風呂」の入り方です。

体を温める入浴は、リラックスだけでなく、健康にもさまざまな良い効果をもたらします。血行をよくし、眠りの質を高め、疲れの回復を助けてくれます

美容やカロリー消費にもつながり、毎日の習慣にすることで体調管理にも役立ちます。

驚くような実例もあります。

なんと、76歳でフルマラソンを3時間26分で完走した大学名誉教授がいます。秘訣は「年間350回の銭湯通い」。体を冷やさず、毎日しっかり温めることで、年齢を感じさせない体を維持していたそうです。

また、お風呂の中で行う軽いストレッチもおすすめです。体が温まっていると筋肉がほぐれやすく、簡単な動きでも十分に効果が出ます。むくみの解消や、肩・腰まわりのこわばりにも向いています。

こんな方におすすめです

  • 朝起きても疲れが残っていることが多い
  • ぐっすり眠れず、睡眠に不満がある
  • 運動を始めたいけど、何から始めればいいか分からない
  • 肩こり・腰のだるさが慢性的になっている
  • お風呂が好きで、健康にも役立てたいと思っている
  • 年齢とともに体力や回復力の衰えを感じている
  • ストレッチや軽い運動を習慣にしたい
  • 無理なく、日常の中で健康づくりを続けたい

今回は、40代からの体のメンテナンスに役立つ「お風呂健康法」と「入浴ストレッチ」のポイントをわかりやすくご紹介します。今日からのバスタイムを、疲労回復の時間に変えてみませんか?

Table of Contents

毎日のお風呂が健康を守る!脳卒中・心筋梗塞のリスクを減らす入浴習慣

入浴で疲労回復をしている女性

毎日のお風呂は、ただ体をあたためるだけではありません。実は、研究調査で病気の予防にもつながることがわかってきています。

東京都市大学・早坂信哉教授の調査では、毎日入浴している65歳以上の人は、週2回以下の人に比べて要介護リスクが29%低いことが分かりました。

さらに、40〜50代でも、毎日の入浴が脳卒中や心筋梗塞の予防に効果的とされています。

また、元プロ野球選手のイチローさんは、現役時代、誰もいないお風呂場で静かに体をほぐしていたそうです。

体が温まっていると筋肉がゆるみやすく、ストレッチの効果も高まります。お風呂の時間は、コンディションを整えるための大切な習慣だったのかもしれません。

こうした例からも、毎日のお風呂が健康を守る習慣として、どれほど価値があるかが分かります。とくに、体の変化を感じやすくなる50代以上の方には見逃せない生活習慣です。

では、具体的にお風呂が私たちの体にどのような良い影響を与えるのでしょうか? この後、その秘密に迫っていきます。

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湯船につかる3大メリットで最高の健康を手に入れよう!

入浴には3つの大きなメリットがあります

  • 温熱効果
  • 浮力
  • 静水圧

(1)温熱効果で体ポカポカ!体も軽快に!寝つきも良くなる!

お風呂上がりの男性

あたたかいお風呂にゆっくり浸かると、体がじんわりと温まっていきます。

お湯の熱によって血管が広がり、心臓から送り出される血液の量が増えるため、全身のすみずみまで血流が行き渡ります。

その結果、酸素や栄養がしっかり届き、代謝が活発になって疲れた体もすっきり。体の内側からリフレッシュされていく感覚が味わえます。

また、温かさは神経の高ぶりをおさえてくれるので、気持ちが落ち着き、ストレスの解消にもつながります。(副交感神経が活発になります。)

肩こりや腰の重さを感じている方にとっても、お風呂は心強い味方になります。

体が温まることで眠りにも良い影響があります。入浴後は体の深部の温度がゆるやかに下がっていき、その変化が自然な眠気を誘います。

寝つきが良くなり、深く眠れるようになるため、翌朝の目覚めもスッキリすることでしょう。

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入浴で消費されるカロリーについて

入浴中は、見えないところで体がエネルギーを使っています。
たとえば──

  • 42℃のお湯に20分浸かると、約220kcal
  • 40℃では、約100kcal
  • 39℃なら、約50kcal

熱めのお湯に長く浸かるほどカロリー消費は大きくなりますが、体への負担も増えます。無理のない温度と時間で、心地よく続けることが大切です。

(2)浮力のチカラで筋肉と関節がゆるむ!お風呂で体が軽くなる理由

疲労回復のための湯船、銭湯

お風呂に入ると、「体がふわっと軽くなった」と感じたことはありませんか?

これは、水の浮力によるものです。首までしっかり湯船に浸かると、体重はおよそ10分の1になります。

たとえば、体重60kgの方なら、お風呂の中ではわずか6kg分の重さしか感じません。この軽さが、関節や筋肉にかかる負担をやわらげてくれるのです。

その結果、湯船に浸かっているだけで、こわばっていた筋肉がゆるみ、関節も動きやすくなっていきます。体の重みが軽くなることで、自然と心もゆるみ、気持ちもリラックスしていきます。

何もしていないようでいて、お風呂に入るだけで、心と体がじんわりと整っていく──
そんな時間を、毎日の習慣にできたら理想的ですね。

関連記事:腰痛改善の秘訣:パーソナルトレーナーのアプローチと成功事例

(3)静水圧でふくらはぎやお腹をやさしく引き締める!全身の疲れをすばやく

疲労回復した女性

お風呂に首まで浸かると、体には「静水圧」と呼ばれる水の圧力がかかります。

この静水圧が体をやさしく包み込み、血液やリンパの流れがよくなり、代謝が活発になります

日本の調査では、10分間、首まで浸かるだけで、

  • お腹は 約0.8cm細くなる
  • ふくらはぎは 約0.5cm細くなる

ことがわかっています。※1

この圧力の作用で、足にたまった疲れが心臓に戻りやすくなり、むくみの改善にもつながります。全身がマッサージされたような感覚になり、体の疲れもスッと軽くなります。

お風呂に入るだけで、疲れが回復しやすくなるのは、毎日の習慣としてもうれしい効果です。

健康のための目的別入浴法とは?

湯船に入ってリラックスし疲労回復している男性


入浴の仕方によって、疲労回復・睡眠の質の改善・生活習慣病の予防など、目的に応じた効果が期待できます。

そのためには、入浴前後の過ごし方や温度、時間の工夫がとても大切です。次に紹介するポイントを押さえて、毎日の入浴を健康づくりに役立てましょう。

入浴中の脱水に注意!水分補給で快適バスタイムを

水分補給をする女性

お風呂に入ると、汗をたくさんかきます。

気づきにくいのですが、入浴中から入浴後1時間で約400〜600mlの水分が体から失われるといわれています。

そのため、入浴前と後にはコップ1〜2杯分の水分補給を忘れずに。のどが渇く前に飲むのがポイントです。

血圧が高めの方は、入浴による血圧の変動にも注意が必要です。水分をとってから、無理のない温度・時間で入浴しましょう。

(1)疲労回復のための入浴の基本

疲れをとりたいときは、次の方法がおすすめです。

タイミング

就寝の1〜2時間前がおすすめです。
眠る直前は体が温まりすぎて寝つきにくくなることがあります。

食事との間隔

食後すぐの入浴は避け、夕食前後どちらでも1時間以上は空けましょう。

入浴時間

  • 全身浴は10分程度
  • 半身浴なら20分程度

途中で一度湯船から上がって休憩するのも良いでしょう。

湯船の温度

目安は40℃前後。熱すぎるお湯は体に負担がかかります。

【注意点】体調に合わせて入浴しましょう。また心臓や高血圧など疾病がある場合は必ず医師とご相談ください。

入浴時の注意点

  • 体調がすぐれないときは無理せず、短時間またはシャワーで済ませましょう。
  • 高血圧や心臓に持病がある方は、事前に医師へ相談することが大切です。

(2)美肌を保つための入浴法

セルフエステ チョコザップ

お肌を健やかに保つには、お湯の温度と洗い方がポイントです。

入浴は38〜40℃程度のぬるめのお湯にしましょう。熱すぎるお湯は、肌に必要な皮脂まで落としてしまいます。

また、タオルでゴシゴシ洗うのはNG。摩擦によって肌を傷つけるおそれがあるため、手のひらでやさしく洗うのがベストです。

入浴後は5〜10分以内に保湿剤を使って、しっかりと保湿を。肌が乾く前に潤いを閉じ込めることで、しっとりした肌をキープできます。

(3)ストレスをやわらげる入浴法

湯船に入ってリラックスし疲労回復している男性

心が疲れているときは、ぬるめのお湯にゆっくり浸かることがおすすめです。

就寝の1時間前を目安に、38〜39℃のお湯15〜20分間ほどの入浴が理想的。体がじんわりと温まり、副交感神経が優位になって、自然と気持ちが落ち着いてきます。

ポイントは「のんびり、無理なく」。

湯船の中では、目を閉じて深呼吸をしてみるのもよいでしょう。呼吸がゆっくり整うと、心もスーッと軽くなっていきます。

緊張がほどけ、寝つきも良くなります。

(4)足のむくみをすっきりさせる入浴法

足のむくみを解消するマッサージ

足のだるさや重さを感じるときは、入浴時間を上手に使ってケアしましょう。

おすすめは、40℃前後のお湯での半身浴。みぞおちあたりまでお湯に浸かり、15〜20分ほどゆっくり温まります

入浴中は、次のような簡単な動きを取り入れると、血流が促されてむくみが和らぎやすくなります。

  • 足の指を「グー・パー」と交互に動かす(20回)
  • 足首を手前・外側にゆっくり曲げ伸ばし(20回)
  • 湯船の中で、軽く膝を曲げ伸ばしする(20回)

お湯の温かさと水の抵抗を利用することで、足にたまった余分な水分が流れやすくなります。

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(5)冬の入浴で気をつけたいポイント

風呂場、シャワー、浴室

寒い時期の入浴は、体に大きな負担がかかります。

脱衣所が寒いと血圧が急上昇し、さらに熱いお湯に浸かることで今度は血圧が急激に下がります。

この急な温度変化による血圧の変動は、「ヒートショック」と呼ばれ、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高める原因になります。

特に高齢の方や高血圧の方は要注意です。

対策としては、次のような工夫がおすすめです:

  • 脱衣所をあらかじめ暖めておく
     (室温の目安は 20℃以上
  • 浴室は入浴前にシャワーを使って温める
     (蒸気で浴室の室温が上がります)
  • 湯温は 40℃前後 のぬるめに設定し、
     かけ湯で体を慣らしてから ゆっくりと入浴する

このような準備をしておくことで、冬場でも安全に入浴が楽しめます。

次に入浴で肩や腰をスッキリさせるストレッチ法を紹介します。

入浴ストレッチで肩こり・腰痛・ストレスをやさしくケア

お風呂に入ると、体がじんわりと温まり、血液の流れが全身に行き渡りやすくなります。この時、代謝も自然と高まり、心も体もリラックスしやすくなります。

入浴だけでも、肩こりや腰痛の緩和、精神的なストレスの軽減につながります。

「入浴だけじゃ、ちょっと物足りない」
「もっと体の調子を整えたい」

そんな時は、入浴中のストレッチを取り入れてみましょう。

体が温まった状態では、筋肉が柔らかくなりやすく、ストレッチの効果も高まります。

はじめは、1日2種目でOK

無理をせず、まずは2種類のストレッチから試してみましょう。

長時間の入浴や、無理な動きは避けてください。のぼせや脱水を防ぐための注意も大切です。

  • 入浴前後にコップ1〜2杯の水を飲む
  • ストレッチは呼吸を止めず、ゆっくり行う
  • 湯温は40℃前後を目安にする

ストレッチをプラスするだけで、入浴がより充実したセルフケアの時間になります。

それでは次に、目的別におすすめのストレッチをご紹介します。肩こり、腰痛、リラックス…どれを選びますか?

関連記事:肩こり解消法!パーソナルトレーナー解説 肩こりの原因、効果的な肩こりストレッチ

(1)肩こり解消!入浴ストレッチ「肩甲骨よせ」

  • 肩甲骨を寄せて胸を開きます
  • 肩甲骨を開き肩を前方に移動します。
  • 自然呼吸で15回繰り返します

主に伸ばす筋肉: 胸の筋肉(大胸筋)

(2)肩こり&猫背解消!入浴ストレッチ「胸開き」

  • 両手を頭の後ろに添えます
  • ゆっくり肘を後ろに引き、胸を開きます
  • 自然呼吸で15回繰り返します

主に伸ばす筋肉: 胸の筋肉(大胸筋、小胸筋)、背中の筋肉(菱形筋)

(3)首こり解消!入浴ストレッチ「うなずき運動」

  • 背中を伸ばし、ゆっくり顎を引き、首の後方を伸ばします
  • ゆっくりと顎を挙げて、首の前方を伸ばします
  • 自然呼吸で15往復します

注意:首に痛みを感じる場合は中止しましょう

主に伸ばす筋肉: 首の筋肉(僧帽筋、頭・頸板状筋、後頭下筋群)

(4)眼の疲れ、首こり解消!入浴ストレッチ「イヤイヤ運動」

  • 背中を伸ばし、ゆっくり真横に振り向きます
  • ゆっくりと反対側に振り向きます
  • 自然呼吸で15往復します

注意:首に痛みを感じる場合は中止しましょう

主に伸ばす筋肉:首の筋肉(後頭下筋群、僧帽筋、頭・頸板状筋)

(5)腰痛予防!入浴ストレッチ「ひざ抱え」

  • 両手で太ももを抱え込みます
  • 背中を丸めて腰やお尻の筋肉を伸ばします
  • 自然呼吸で30秒間静止します

主に伸ばす筋肉:腰の筋肉(脊柱起立筋多裂筋)

(6)腰痛予防!入浴ストレッチ「体捻り」

  • 膝をまげた状態で体を左へ捻ります
  • 左手を膝に添えてサポートします
  • 自然呼吸で30秒間静止します。反対側も同様に行います

主に伸ばす筋肉:腰の筋肉(脊柱起立筋)

動画で学ぼう!毎日できる健康法「入浴ストレッチ」

まとめ 入浴は最高の健康法

湯船に入ってリラックスし疲労回復している男性

いかがでしたでしょうか?

お風呂には、介護予防をはじめ、健康に役立つさまざまな効果があることが研究でもわかっています。

もし普段シャワーだけで済ませている方は、少しずつでも湯船に浸かる習慣を始めてみませんか?  肩こりや腰痛の改善、むくみの解消、美肌づくりなど、入浴にはたくさんのうれしいメリットがあります。

そして、入浴中にストレッチを取り入れることで、さらに体が整いやすくなります。

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参考文献

※1「静水圧による胸囲,腹囲,大腿周径及び下腿周径の変化」日温気物医誌 第64巻4号2001年8月

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趣味は城巡り、鉄道とグルメの旅、スポーツ観戦、80~90年代のプロレス、書店めぐり、そして焼肉。身体づくりも人生も、楽しみながら続けることを大切にしている。