一人一人に最適な運動を処方!関西医科大学附属病院健康科学センターの取り組み

関西医科大学附属病院健康科学センター 木村穣先生

健康運動指導士、大阪のパーソナルトレーナー小林素明です。

大阪府枚方市にある関西医科大学附属病院健康科学センターは、病院の「くすり」と同じように一人一人にあった治療としての運動を医師が処方し、運動、栄養、心理など様々な角度から健康管理のサポートをされています。当センター長であり、医師、関西医科大学理事長特命教授の木村穣(きむら ゆたか)先生にインタビューさせていただきました。

運動で生活習慣病の予防、治療を行う運動療法 関西医科大学附属病院健康科学センター

関西医科大学附属病院健康科学センターは、京阪枚方市駅から徒歩数分の場所にある関西医科大学附属病院内にあります。当センターでは、運動による心臓病をはじめとして糖尿病、肥満、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の予防、治療をされています。

現在は、運動で生活習慣病の予防や治療のエビデンスが確立されており、保険診療の1つとして位置付けられています。

安全で確実な、無理をせず楽しく効果のある治療・予防プログラムを提供

運動が体に良いからと、むやみやたらに運動を始めると病気や怪我を悪化させるリスクがあります。現在の自分に合った運動法で、長く続けることが大切です。

そのためには、運動が「安全で確実であること」「無理がないこと」「楽しく効果があること」が必要不可欠であり、この3つの要素を実現させたのが、関西医科大学附属病院健康科学センターです。と、センター長の木村穣先生は話します。

事例/心臓リハビリテーション(運動療法)のプログラムができるまで

関西医科大学附属病院健康科学センターでの心臓リハビリテーション(心筋梗塞、狭心症、心不全、心臓術後)の方がどのような流れで運動をしているのか?を紹介します。

一般に心臓リハビリテーションでは、

  • 体力の増加
  • 冠危険因子の改善(高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満)
  • 動脈効果の改善と予防
  • 狭心症発作、心筋梗塞の再発予防
  • 心不全の予防
  • ストレス発散

などの効果が期待できます。

しかし、安全で効果的な運動を行うためには、医師の診断から科学的な処方に基づいて運動プログラムを作成する必要があります。

医師の診断から科学的な処方に基づいて運動プログラム

病院にて受診 →   医師の診断 →  【心肺運動負荷試験】 →     医師による運動処方 →  心臓リハビリテーション(運動) →    再発予防、心不全予防、社会復帰

運動強度の決定に欠かせない心肺運動負荷試験とは?

心肺運動負荷試験は、自転車漕ぎを行い心電図、心拍数、血圧など、心臓や血管などの医学的チェックをモニタリングするテストです。

よく知られているのは、健康診断で安静にしながら血圧や心電図を測定する方法です。しかし、心臓は安静時に異常がなくても、運動中に異常が現れることがあります。その運動によるリスクを事前にキャッチすることができる、適切な運動の強さを医学的に算出できる方法が、心肺運動負荷試験です。

40代からは生活習慣病のリスクが高くなりますので、定期的に心肺運動負荷試験を行うことが推奨されます。(ランニング、水泳、マラソン大会に出場される方は特に推奨)

この心肺運動負荷試験は、高価な機材、高度な知識、医師の処方が必要であることもあり、どこでも気軽に受けられるものではありません。

フィットネス機器完備!プロトレーナー常駐!信頼と実績の健康科学センター

関西医科大学附属病院健康科学センターでは、有酸素運動(ランニングマシン、バイク)、筋力トレーニングを安全で効果的に行えるためのフィットネスマシンが完備されています。また、フィットネスマシンを囲むようにあるショートトラックがあり、マシンが苦手な方でもウォーキングを楽しむことができます。

そして、運動指導を担うのが健康運動指導士のプロトレーナー(6名)です。また、非常勤で管理栄養士、臨床心理士がおられます。運動指導、栄養指導、心のケアを受けることができる体制があります。

関西医科大学附属病院健康科学センターでの受診するには?

関西医科大学附属病院健康科学センターで本格的な生活習慣病の予防、改善をしたいと思われましたら、外来での受付を行なっています。詳細は、こちらのホームページ(関西医科大学附属病院健康科学センター)をご覧いただき、お申し込みくださいませ。

まとめ/関西医科大学附属病院健康科学センター

関西医科大学附属病院健康科学センター 木村穣先生

運動による生活習慣病予防は、厚生労働省による推奨、啓蒙活動が行われ数々のエビデンスがあります。しかし、どんな運動でも良いわけではなく、年齢や体力などの個人に合った運動法を選択する必要があります。

この個人に合った運動法の確立には、専門家によるサポートが必要になります。医学的な見地から、運動のアドバイスが受けられる施設として、関西医科大学附属病院健康科学センターを紹介しました。

僕自身も、関西医科大学附属病院健康科学センターを通じて、確かな医学的な情報やアドバイスもいただいており、信頼できる先生、施設です。「自分に必要かも?」と思われましたら、ぜひ関西医科大学附属病院健康科学センターへお問合せくださいませ。

木村穣先生、お忙しいところ取材にご協力いただき、ありがとうございました。

木村穣先生のプロフィール

木村穣先生(関西医科大学附属病院 医師)

循環器専門医/日本肥満学会認定肥満症専門医/日本体育協会公認スポーツドクター

関西医科大学 理事長特命教授/附属病院健康科学センター長、大学院(健康科学)にて臨床、研究。

主な書籍

この記事を書いた人

大阪のパーソナルトレーナー小林素明
天空の城・竹田城(兵庫県)にて

小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

小林素明の詳しいプロフィールはこちら