プロ推薦の入浴ストレッチ！入浴は脳卒中、要介護リスクを減少、肩こり腰痛の緩和、ストレス解消、お腹の引き締めに！

大阪のパーソナルトレーナー小林素明です。

暖かいお風呂に浸かると心と身体の疲れを癒すだけでなく、病気や要介護になりにくい、美容効果、寝つきを良くする、カロリー消費できるなど、数々のアンチエイジングの効果が期待できます。多くのメリットがあるお風呂の効果を見直してみませんか？　知って得する入浴健康法を紹介します。

毎日入浴は脳卒中や心筋梗塞を起こしにくく、要介護にもなりにくい

早坂信哉氏（東京都市大学人間科学部教授）らの研究によると、65歳以上の高齢者１万４千人を対象とした調査（3年間追跡）で「週２回以下の入浴」の人に比べて、「毎日入浴」する人は要介護になるリスクが29％低い。さらには、40〜50代の約３万人を対象とした調査（20年間追跡）では、脳卒中や心筋梗塞を起こしにくいことも報告されています。

入浴はスポーツ後の疲労回復にも役立ちます。 あのイチロー選手も新人時代、誰もいないお風呂場でストレッチを行い、試合でのパフォーマンスを高めていたことはよく知られています。入浴は体を柔軟にする絶好のチャンスと言えます。

このように毎日入浴をすることで、健康を保つことができることの１つの証明となっています。特に40代以上の方には見逃せない事実です。では私たちの身体にとって、入浴はどんな良い影響を与えてくれるのでしょうか？

入浴の３大メリットで最高の健康を手に入れる！

入浴には３つの大きなメリットがあります

• 温熱効果
• 浮力
• 静水圧

温熱効果で体ポカポカ！体も軽快！寝つきも良くなる！

暖かい湯船（温熱）に浸かると、血管の拡張、心臓から送り出される血液も増えて、全身に血液が巡ってくれます。血液は体の隅々まで行き渡り、代謝が活発になり身体は大幅にリフレッシュされます。また、温熱効果で神経の高ぶりが抑制され、精神的ストレス解消や慢性的な肩こりや腰痛の緩和に効果が期待できます。

また、入浴後の身体の温かさは、眠りを深くするとされ睡眠の質の向上に役立ちます。

参考）入浴による消費カロリー

入浴は体のエネルギーを消費しています。42℃のお湯に20分間浸かると約220kcal、40℃では約100kcal、39℃で約50kcalとなります。熱いお湯、長湯がカロリー消費は高いですが、体に対する負担は大きいので適切な温度や時間での入浴を心がけましょう。

浮力で全身の筋肉の緊張をほぐし、関節をゆるめます！

水中では浮力が働き、首まで浸かると「体重は約10分の１」になります。体重６０kgの方であれば、たったの６kgぐらいになるのです。つまり、湯船に浸かるだけで関節や筋肉にかかる負荷が軽減され、身体が楽になり全身リラックス状態となるのです。

つまり、入浴では浮力によって身体の緊張が和らぎ、心身ともにリラックスできるのです。

静水圧でふくらはぎ、お腹を優しく締め付け！　全身マッサージ効果で早い疲労回復！

立った状態で首まで浸かる入浴を10分間行なった日本の研究によりますと、「お腹は0.8cm減少」、「ふくらはぎは0.5cm減少」と、結果を報告しています。※１　

これは、水中では「静水圧」という水圧が身体に加わることで、身体を包み込むような感覚が得られ、血液やリンパの流れをスムーズにし、代謝が活発になり、身体の疲れが取りやすくなるからです。

いわゆる入浴をするだけで、全身マッサージ効果が得られるわけです。足に溜まった疲労物質を素早く心臓に戻してくれますので、むくみ解消にも一役買っています。　

※１「静水圧による胸囲,腹囲,大腿周径及び下腿周径の変化」日温気物医誌 第64巻4号2001年8月

健康のための目的別の入浴法とは？

では日常においてどのように入浴をすれば良いのでしょうか？　入浴の目安を紹介します。

入浴は身体の水分が失われます

入浴で盲点になるのは身体の脱水です。１回の入浴（後１時間含む）によって400〜600mlが発汗によって水分が失われるという報告があります。そのため、入浴前後でコップ２杯分程度の水分補給が必要となります。塩分補給のためにもスポーツドリンクはオススメです。特に血圧が高い方は要注意です。

疲労回復のための入浴の目安

タイミング／就寝前の１〜2時間前

食事前後／夕食前後は、1時間以上空けて入浴

入浴時間／全身浴10分間程度、半身浴20分間　※途中休憩OK

湯船の温度／40℃程度

【注意点】体調に合わせて入浴しましょう。また心臓や高血圧など疾病がある場合は必ず医師とご相談ください。

美肌を保つための入浴法

38〜40℃のお湯に入浴。肌を痛めないよう、タオルでゴシゴシと洗わないようにします。お風呂上がりには保湿剤を塗って肌に潤いをあたえます。

ストレス解消のための入浴法

就寝の１時間前、38〜39℃低めのお湯にゆっくりと浸かります。（15〜20分間程度）　

足のむくみ解消のための入浴法

40℃のお湯、半身浴で15〜20分間入浴します。入浴の間に足の指のグーパー、足首の曲げ伸ばし、膝の曲げ伸ばし体操を20回行います。

冬場の入浴について

室温が低い場所で脱衣をすると血圧が急上昇し、次に熱いお湯に浸かることで急激な血圧低下が起こります。急激な温度差は身体に大きな負担をかけて、命の危険性も伴います。脱衣所は20度以上を目安に暖かくしておき、浴室ではシャワーから給湯することで蒸気で浴室の温度が高くなります。

１日に２種目から始めましょう！ 入浴ストレッチで肩こり、腰痛、ストレス解消！

湯船につかるだけでも、全身に血液が巡り、代謝も高まります。また、精神的ストレス解消や慢性的な肩こりや腰痛の緩和に効果が期待できます。毎日の入浴だけでもこれだけの効果が享受できますが、同時に筋肉を効果的に伸ばすストレッチを行えば、さらに健康になれます。

入浴は体を効果的に温めることができますが、体への負担も否めなせん。お風呂で「のぼせ」ないように気をつけることが必要です。そのため、お風呂でのストレッチは２種目程度から始めてみましょう！　脱水にならないよう水分補給もおすすめします！

では次に目的別、厳選ストレッチを紹介します。

肩こり解消！入浴ストレッチ「肩甲骨よせ」

• 肩甲骨を寄せて胸を開きます
• 肩甲骨を開き肩を前方に移動します。
• 自然呼吸で１５回繰り返します

主に伸ばす筋肉：　大胸筋、菱形筋

肩こり＆猫背解消！入浴ストレッチ「胸開き」

• 両手を頭の後ろに添えます
• ゆっくり肘を後ろに引き、胸を開きます
• 自然呼吸で１５回繰り返します

主に伸ばす筋肉：　大胸筋、小胸筋、菱形筋

首こり解消！入浴ストレッチ「うなずき運動」

• 背中を伸ばし、ゆっくり顎を引き、首の後方を伸ばします
• ゆっくりと顎を挙げて、首の前方を伸ばします
• 自然呼吸で１５往復します

注意：首に痛みを感じる場合は中止しましょう

主に伸ばす筋肉：　僧帽筋、頭・頸板状筋、後頭下筋群

眼の疲れ、首こり解消！入浴ストレッチ「イヤイヤ運動」

• 背中を伸ばし、ゆっくり真横に振り向きます
• ゆっくりと反対側に振り向きます
• 自然呼吸で１５往復します

注意：首に痛みを感じる場合は中止しましょう

主に伸ばす筋肉：後頭下筋群、僧帽筋、頭・頸板状筋

腰痛予防！入浴ストレッチ「ひざ抱え」

• 両手で太ももを抱え込みます
• 背中を丸めて腰やお尻の筋肉を伸ばします
• 自然呼吸で30秒間静止します

主に伸ばす筋肉：脊柱起立筋、多裂筋

腰痛予防！入浴ストレッチ「体捻り」

• 膝をまげた状態で体を左へ捻ります
• 左手を膝に添えてサポートします
• 自然呼吸で30秒間静止します。反対側も同様に行います

主に伸ばす筋肉：脊柱起立筋

動画で学ぼう！毎日できる健康法「入浴ストレッチ」

まとめ　入浴は最高の健康法

いかがでしたでしょうか？入浴の効果はエビデンスにより、介護を予防することも期待できる最高の健康法です。シャワーがほとんど、という方は入浴の習慣をつけることで、健康になれるチャンスです。また入浴は肩こり解消、腰痛予防、むくみ解消、美容にも良いのです。お風呂に浸かるだけで、これだけのメリットがありますので、今日から入浴習慣を始めませんか？