テレビ出演で解説!安全なフィットネスと危険な運動の見極め方

大阪のパーソナルトレーナー 小林素明です。2024年5月21日(月)のフジテレビ「Live News イット!」にテレビ出演し、中国で発生したフィットネス事故の危険性について解説しました。

実際の放送内容は、こちらからご覧いただけます。

フジテレビ「Live News イット!」にテレビ出演

番組では、公園のブランコのようなものに首を吊り下げて、体を宙に浮かせて揺れるという非常に危険なエクササイズについて取り上げられていました。このエクササイズは、一見して誰もが危険だと感じるものですが、一部の人々の間で流行していたようです。

首に過大な負担 危険なフィットネス

テレビ局から事前に動画を見せてもらったのですが、そのあまりにも独自のやり方に驚愕しました。番組内では「体にとって何も良いことはありません。」と力説しました。

首を吊り下げるエクササイズは、体重がすべて首にかかり非常に危険です。首には頸動脈があり、脳に血液を送る重要な血管や神経が通っています。これらを圧迫することは非常に危険で、決して推奨できません。

このフィットネスは危険極まりないですが、日本でも一歩間違うと危険なフィットネスやダイエット法が流行していることがあります。例えば、縄跳びダイエットです。

人によっては危険なフィットネスに!

縄跳びはエネルギー消費が高い有酸素運動として注目されました。確かに、ジョギング(7メッツ)よりも高いエネルギー消費(8メッツ)が期待できます。しかし、ジャンプ動作を繰り返すため、特に久しぶりに運動をする人にとっては腰や膝に負担がかかりやすく、腰痛や膝痛のある方には適していません。また、技術が必要なため、縄跳びに慣れていないと全身に余分な力が入り、続けるのが難しくなります。

専門家の目から見ると、縄跳びダイエットは下半身の筋力が十分に備わっている人であれば効果的なトレーニングです。しかし、人によっては関節を痛めるリスクの高い運動となります。

では、安全性の高いと言われるウォーキング、器具がなくても筋トレができる自重トレーニングを考えてみましょう。

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ウォーキングは安全な有酸素運動?

ウォーキングの運動強度は、普通歩き(3〜4メッツ)、早歩き(5メッツ)と、ジョギングよりも軽い有酸素運動となります。ウォーキングが安全であると言われている最大の理由は、両足が地面に着地した状態で運動ができ、腰や膝の負担が少ないことにあります。

一方、ジョギングは片足が宙に浮き、軽い片足ジャンプをしながら走行するため、膝や腰への負担が増大します。しかしながら、縄どびダイエットと同じく、下半身の筋力がありジョギングに慣れている人にとっては、効果的な有酸素運動です。

ここで、自分はどの運動を選択すればいいのか?と悩んでしまいませんか?

安全かつ効果的な運動を見極める指標 ボルグスケール

どなたでも活用できる、安全に運動を行うための専門的な指標があります。それは自覚的運動強度(ボルグスケール)です。運動がどれくらいきついかを自分で感じる強さを測るものです。6から20の数字で、感じる運動の強さを表します。(上の図)

特に医師から運動制限がない場合は、11〜13の強さで運動が安全な運動の目安です。15以上になると息が乱れて運動がきつすぎるので、強度を下げましょう。実際にウォーキングで、「15のきついのスケール」の運動になった場合、11〜13のスケールになるまで歩く速度を落としましょう。(場合によっては中断になります)

この方法は、筋トレでも応用できる指標です。

安全な筋トレ法の自重トレーニングは?

脚力トレーニング バックランジ

自重トレーニングは、自分の体重を使った筋トレです。特別なマシンや器具が不要ですので、自宅でも簡単にできます。ただし、正しいフォームで行わないとケガの原因になります。例えば、スクワットをするとき、正しい姿勢で行わないと腰や膝に負担がかかることがあります。

危険なスクワットになる主な原因

  • 筋トレ初心者でフォームに慣れていない
  • お尻の筋肉(大臀筋)が弱い
  • 関節(股関節、膝関節、足関節)が硬い
  • 目線が下を向いている
  • 正しい呼吸法ができていない
  • 体幹に力が入っていない

スクワットはとても良い運動ですが、間違ったフォームで行うと危険です。正しいスクワットでは、股関節を使ってお尻を下げることが大切です。しかし、座り仕事が多かったり、お尻の筋肉が弱っていたりすると、しゃがんだときに背中が丸くなったり、膝が前に出すぎたりします。このフォームでスクワットを続けると、腰や膝に負担がかかり、痛みが出ることがあります。

間違ったスクワットのフォーム

背中が丸くなる
膝が前方へ突出

また、フォームだけでなく、正しい運動のテンポもあります。初心者の方に多いのが、筋トレのスピードが速すぎることです。通常は、2秒間かけてしゃがむ、2秒間かけて立ち上がるの動作を繰り返します。動作が速い人は、1秒間くらいの間隔になっています。このケースでは、筋トレ初心者の方の場合、膝を痛めることがあります。

正しいスクワットのポイント

スクワットトレーニング
  • 股関節を使う:お尻をしっかり下げる。
  • 背中をまっすぐにする:丸くならないように注意。
  • 膝が前に出ないようにする:つま先よりも前に出ないように。
  • 目線は前方へ:下を見ると背中が丸くなりますので前方を見ましょう

また、2秒間かけてしゃがみ、2秒間かけて立ち上がるようにしましょう。

筋トレの落とし穴

中高年者に多いのが、筋トレ中の呼吸法です。中高年者の方は、運動中に力み、呼吸が止まりやすい傾向にあり、血圧の急上昇する危険性があります。血圧の急上昇を回避するためには、適切な動作のテンポと呼吸法です。筋トレの呼吸法の基本は、筋肉に力をいれる(収縮)ときに吐く、戻す(伸展)ときに吸います。初めは難しいと思いますので、専門のトレーナーの指導のもとで運動されることをお勧めします。

安全にフィットネスを長く楽しむために

運動を始めるときは、無理をせず、自分に合った強さで行うことが大切です。ウォーキングや自重トレーニングなど、体に優しい運動を取り入れてみてください。もし、自分に合った運動がわからない場合は、パーソナルトレーナーに相談するのも良いでしょう。

もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省が推進する健康づくり施策に基づき運動指導を行う専門資格者で指導経験豊富な小林素明のパーソナルトレーニングジムのホームページをチェックしてみてください!安全で効果的な運動をサポートします。

ホームページ小林素明のパーソナルトレーニングジム どこでもフィット

この記事を書いた人

大阪のパーソナルトレーナー小林素明
天空の城・竹田城(兵庫県)にて

小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

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