50代から安心して始める運動入門|正しいフォームと続けるコツ
パーソナルトレーナーの小林素明です。
「運動を始めたいけれど、何から始めればいいのか分からない」
そう感じていませんか? 50代を過ぎると、体力や関節の不安、運動経験の少なさなど、さまざまな心配があります。
実際、当ジム『どこでもフィット』に来られるお客さんも、始めは同じような悩みを抱えていました。「何をすればいいか分からない」「やってみたけど続かない」といった声がほとんどです。
しかし、正しい運動法で自分に合ったペースで取り組めば、運動は無理なく続けられます。今では「体が軽くなった」「毎日動くのが楽しみになった」と、喜びの声を多くいただいています。
この記事では、これから運動を始めたいという方に向けて、
● どんな運動から始めれば良いのか
● 体力に自信がなくても安心して取り組める方法
を、わかりやすくお伝えします。
このような方におすすめです:
- 健康のために運動を始めたいけれど一歩が踏み出せない方
- 50代以上で運動が久しぶりの方
- 体力に不安がある方
- 自分に合った運動を知りたい方
まずは、安心して始められる運動の方法からお話ししていきます。
当ジム『どこでもフィット』のレッスンの雰囲気やサポート内容が気になる方は、どこでもフィットの公式サイトから体験レッスンの詳細もご覧いただけます!
どんな運動から始めればいいの?

50代になると、若いころと比べて筋力が自然に落ちてきます。筋力は30代から少しずつ低下を始め、50代では毎年およそ1%ずつ減っていくと言われています。
筋力が落ちると、体を支える力が弱くなり、関節や靭帯への負担が増えるようになります。なぜかというと、筋肉は動くだけでなく、関節や体の内側を守る働きもしているからです。
筋力が弱ると、関節が不安定になるような感覚になるのもそのためです。
もし、長いあいだ運動をしていない状態で、いきなり激しい運動を始めてしまうと―― 腰や膝を痛めるリスクが高くなってしまいます。
そこで、まず最初におすすめしたいのがストレッチです。筋肉をやさしく伸ばしておくことで、体が動き出す準備が整います。
実際の指導現場でも、体が硬いことが原因でうまく動けない方は多くいらっしゃいます。関節の動きが小さいと、筋力があっても十分に体を動かせません。まずは、体を動かしやすくすることが大切な一歩です。
ストレッチは、自分でできる範囲で体を動かすので、無理なく続けられます。さらに、肩こりの軽減や腰痛の予防にもつながるメリットがあります。
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姿勢を見直せば、運動はもっと楽になります

運動が苦手に感じる原因は、体力だけではありません。正しい姿勢で運動ができていないことが、大きな原因になっている場合が多いのです。
現代の生活はとても便利になり、座って過ごす時間が増えています。たとえば、仕事中、テレビを見るとき、食事中など、長時間座っていると、自然と前かがみの姿勢になります。
この前かがみの姿勢が習慣化すると、運動中も猫背のようなフォームになりやすいです。これは初心者の方にとても多い傾向です。
前かがみだと、呼吸が浅くなり、腕や脚の動きも制限されます。そのため、軽い運動でも疲れやすく、続けるのがつらくなってしまうのです。
さらに、前かがみの姿勢は背骨にも負担をかけます。正しい姿勢であれば、背骨に均等に圧力がかかり、スムーズに体を動かせます。しかし、猫背になると、背骨の前方にばかり圧力が集中し、腰痛や肩こりの原因にもなります。
まず大切なのは、前かがみの姿勢を伸ばすためのストレッチで、正しい姿勢を身につけることです。では、姿勢を整えて運動しやすくするためのストレッチ法を紹介します。
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姿勢を整え、体を柔軟にする おすすめストレッチ
1 胸開きストレッチ(猫背解消、息切れ予防、肩こり解消)

椅子に座り、背中を伸ばして深呼吸を行いましょう。両手を前方へ伸ばし、目線も前方へ向けておきましょう。

ゆっくりと片手を真後ろへ移動します。床と水平に移動します。左右交互に行います。
回数:左右 各10回
注意点:背中が丸くならないようして、胸を広げるようにします。
2 タオル後方の胸ストレッチ(猫背解消、息切れ予防、肩こり解消)

体の後ろで、タオルを握ります。手の甲が後ろ向きです。背中を伸ばしておきましょう。

背中を伸ばしたまま、タオルをお尻から離します。このとき、背中が丸くならないことと、肩に痛みがないことを確認してください。

背中が丸くなると、ストレッチの効果が薄れます。
回数:15回(自然呼吸)
注意点:肩甲骨を寄せるようなイメージで行うと効果的です。
3 背中伸ばしストレッチ(猫背解消、肩こり解消、四十肩予防)

椅子に座り、脚を左右に開きます。お相撲さんのポーズをイメージします。片手を天井へ伸ばし、反対の手で手首を握ります。

ゆっくりと真横へ倒し、背中からお腹の横まで伸ばします。自然呼吸を行って、20〜30秒間静止します。反対側も同様に行います。
注意点:
- 背中を丸くしないようにしましょう。
- 体を倒しすぎないようにしてください。余裕を持って筋肉を伸ばしてください。
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筋力アップのためのやさしいトレーニング
姿勢を整えるストレッチで、筋肉が少しずつほぐれてきましたか? このストレッチを行うことで、体を動かす準備ができてきたはずです。
次にご紹介するのは、筋肉を強くするための筋力トレーニングです。使うのは自分の体だけ。マシンなどの器具は必要ありません。この方法は「自重トレーニング」と呼ばれ、自分の体重がちょうどいい負荷になる、安全でやさしい運動法です。
これから運動を始める方に向けて、特に無理なく続けられる基本の動きだけを選びました。普段あまり使わない筋肉にもやさしくアプローチできる内容です。
50代からの自重トレーニング入門
今から、自重トレーニングの入門編を紹介します。当ジムでもレッスンで自重トレーニングを行っています。運動を始める方を想定して、運動種目を厳選しています。まずは1種目から始めて、徐々に種目を増やしてみてください。
1 ヒップリフト(お尻、腰の強化、腰痛予防)

仰向けになり、両膝を曲げておきます。足の裏は床につけておきましょう。

息を吐きながら、ゆっくりとお尻を持ち上げます。腰を反らさないように気をつけます。お尻、腰に力が入ります。

息を吸いながら、お尻を下げます。このとき、お尻は床につけず、隙間をあけておきます。ドスンとお尻を床に下ろすと、腰の骨を痛めることがあります。
回数:15〜20回
2 腿上げトレーニング (股関節の強化、階段ラクラク、転倒予防)

両手を腰に当てて、背中を伸ばします。息を吐きならが、ゆっくりと太ももを上げます。3秒間静止してみましょう。
次は反対側の脚の太ももを上げ、3秒間静止します。姿勢は崩さずに、左右交互に行いましょう。

背中が丸くなると、効果が薄れます。また腰を痛めやすくなります。背中は伸ばしておきましょう。
回数:左右 各10回
ポイント:腹筋と太ももの付け根の筋肉を意識すると、効果が高くなります。
3 ハンドニー(体幹をバランスよく強化、腰痛予防、姿勢改善)

四つん這いになり、背中を伸ばしておきます。

左脚を後方へ伸ばし、背中を伸ばしたままで静止します。

右手を前方へ伸ばします。手と脚が床と平行になるようにします。自然呼吸で10秒間静止し、反対側も同様に行います。
左右交互に3回繰り返します。


体が回転したり、伸ばした脚の膝が曲がらないように注意しましょう。
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無理なく運動を続けるコツ

運動を始めたものの、すぐにやめてしまった……という声をよく聞きます。せっかく始めた運動は、できるだけ長く続けて、体力を保ち、姿勢もすっきり。毎日を元気に過ごしたいですね。
ここからは、運動を無理なく続けるためのコツを3つご紹介します。
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1)運動する曜日と時間を決める
あらかじめ運動する日と時間を決めておくと、習慣にしやすくなります。たとえば、「毎週水曜日の午後3時」のように、決まった時間に組み込んでみましょう。まるでお気に入りのテレビ番組を観るような感覚です。
「毎日やらないといけませんか?」と聞かれることがありますが、それは必要ありません。毎日行うと、かえってプレッシャーになって続かなくなります。目安としては、週2〜3回がちょうどよいペースです。
もしできなかった日があっても、自分を責めないようにしましょう。60点〜80点くらいを目指す気持ちで、気楽に続けることが長続きのコツです。
2)運動を始める宣言をする
運動は一人で黙々とやるより、誰かと一緒に取り組むと続けやすくなります。ご家族や友人に声をかけて、仲間をつくるのが理想的です。
それが難しいときは、「明日から運動を始める!」と宣言してみましょう。言葉にすることで、自分の意志がはっきりします。SNSを使って運動の記録をシェアするのも良い方法です。
宣言すると、不思議と応援してくれる人が現れます。その応援を励みにして、一歩ずつ前に進めましょう。
3)運動した回数で自分にご褒美を

運動を楽しく続けるには、ちょっとした「ご褒美」を用意するのも効果的です。
方法は簡単。運動した回数を数えていくだけです。「今日で16回目」といったように、スタートしてからの回数を記録しましょう。途中でマイナスをつけるのはやめて、常に前向きな「すごろく」のように進めていくのがポイントです。
たとえば、週3回運動を続ければ、1年で150回以上になります。その節目ごとに、自分にプレゼントを用意してみましょう。
<例:継続回数とご褒美>
- 50回達成:マッサージ(予算3,000円まで)
- 100回達成:好きなレストランでの食事
- 150回達成:旅行など特別なご褒美
ご褒美は、楽しみながら続けるための大事なモチベーションになります。
まとめ
いかがでしたか? 運動を長く続けるためには、日常生活の中に自然に取り入れることが大切です。運動は習慣にしてこそ、しっかりとした効果が表れてきます。
「キツくないと意味がない」と思いがちですが、そうではありません。大切なのは、自分の体に合った無理のない運動を、コツコツと続けることです。少し息が上がるくらい、「ちょっときついかも」と感じる程度を目安にしてみましょう。
もし「正しいフォームで運動したい」「専門家に教わりながら続けたい」とお考えでしたら、完全マンツーマンの運動指導が受けられるどこでもフィットをおすすめします。
トレーナーの小林素明が、腰や膝の不安にも配慮しながら、ひとり一人に合った運動法を丁寧にサポートいたします。30年以上の指導経験があるので、安心してお任せいただけます。
詳しくは、どこでもフィットをご覧ください。あなたの健康づくりを、全力で応援いたします。体験レッスンの詳細もご覧いただけます!
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この記事を書いた人


小林素明 (お城好きフィットネストレーナー)
テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten.」などに出演し、専門的でわかりやすい解説が好評のフィットネストレーナー。
健康運動指導士の有資格者であり、指導歴は30年以上。2010年に大阪市でパーソナルフィットネスジム「どこでもフィット」を開業し、これまでに延べ1万回以上のパーソナルトレーニングを実施。特に50代以上の「加齢に負けない体づくり」に定評がある。
医療機関と連携した安全性の高い運動指導、企業・団体向けの腰痛予防や健康経営に関する講演も数多く行い、受講者の98%から「わかりやすい」と高い評価を得ている。
趣味は城巡り、鉄道とグルメの旅、スポーツ観戦、80~90年代のプロレス、書店めぐり、そして焼肉。身体づくりも人生も、楽しみながら続けることを大切にしている。
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