知らない間に進む肩こりと腰痛 車の運転が体を硬くする理由

こんにちは、パーソナルトレーナーの小林素明です。
「長時間の運転後、肩や腰がなんとなく重い…」と感じたことはありませんか?
実は、車の運転中の姿勢や体の使い方が、肩こりや腰痛を進行させる大きな原因になることがあります。この状態をそのままにしておくと、普段の生活にも影響を及ぼしかねません。
この記事では、
- なぜ車の運転が体を硬くするのか
- 車の運転に負担がかかる部位はどこ?
- 車の運転疲れをリフレッシュさせるストレッチ
- 肩こりや腰痛を防ぐための自宅リセット法
について解説します!
「運転が原因で体が辛い気がする…」「すぐにできる対策が知りたい!」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
なぜ、長時間の車の運転で体が硬くなるのか?

クルマの運転中は、ハンドル操作やアクセル・ブレーキに集中するため、体がほとんど動かない状態が続きます。この静止した状態は、筋肉に大きなダメージを与えます。筋肉は同じ姿勢を保つと緊張し続け、血流が滞り、硬くなる感覚や不快感が生じやすくなるのです。
運転中に負担がかかりやすい部位とは?
腰まわり・股関節

運転中はシートに座った状態が続くため、体重のほとんどが腰に集中します。座っているときの腰への負担は、立っているときの約1.4倍と言われています。この状態で背中が丸くなったり、骨盤が後ろに傾いたりすると、腰椎にかかる負担がさらに増加します。具体的には、腰回りや股関節、脇腹の筋肉にストレスがかかりやすくなります。
胸、肩・首

運転中、視線を保つために首や肩の筋肉が常に働いています。クルマの運転が長くなれば、肩や胸の筋肉が硬くなりやすくなります。特に、姿勢が悪く背中を丸めた状態が習慣化すると、胸の筋肉が縮まり、肩こりが悪化する可能性が高まります。
これらの部位は、運転時に自然と緊張が集中するポイントです。そのまま放置すると、肩こりや腰痛だけでなく、日常生活の動作にも悪影響を及ぼすことがあります。では、運転による負担を軽減し、体をリフレッシュするための具体的な方法をご紹介します。
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運転する人のためのストレッチ(立ちながら編)
【1】首の疲れ、首のシワ解消ストレッチ(広頚筋ストレッチ)


ストレッチのやり方
両手を胸のところに添え、押し下げます。(鎖骨が動かないようにサポートしています) あごを斜め上に移動させます。首の前の筋肉が伸びてきます。自然呼吸で20秒間静止しましょう。反対側も同じように行います。
ポイント:首の疲れを解消するだけでなく、首のシワの解消にも効果的です。
【2】肩こり解消、胸開き深呼吸ストレッチ


ストレッチのやり方
両手を体の後ろで組みます。できる範囲で腕をお尻から離します。胸の筋肉がしっかりと伸びてきます。余裕があれば、あごを上に向けてみましょう。より効果的に胸の筋肉が伸び、首のリフレッシュもできます。自然呼吸で20秒間静止しましょう。
【3】バレリーナ体操・脇腹リフレッシュストレッチ



ストレッチのやり方
右脚を前にして脚をクロスします。右手を腰に添えて、左手を天井へ伸ばします。体を「くの字」にして、脇腹を中心に体側を伸ばします。自然呼吸で20秒間静止します。反対側も同じように行います。
【動画】運転する人のためのストレッチ(立ちながら編)
合わせて読んでおきたい関連記事
自宅で行いたい体のリセット法
次に紹介するのは、クルマの運転後やお風呂上がりに行っておきたい体をリフレッシュさせる方法を紹介します。
【1】腕クロス・背中ストレッチ

膝を床につけて、左手を右手の上でクロスします。

手を床につけたまま、お尻を後方へ移動します。脇腹(背中〜ウエスト)がしっかりと伸びてきます。自然呼吸で20〜30秒間静止します。反対側も同様に行います。
【2】 膝倒し・腰ストレッチ
1 仰向けでリラックス

仰向けで膝を曲げ、自然呼吸を行いながらリラックスしましょう。
2 膝を左右に倒し、お尻をグイグイ伸ばす


天井を見ながら、膝を左右に倒します。腰、お尻の筋肉がグイグイと伸びます。肩を浮かさないようにすることで、胸の筋肉の伸ばされて猫背解消につながります。自然呼吸を行いながら、20往復繰り返しましょう。
間違ったストレッチ方法

膝を倒すときに上半身が移動すると、効果が半減します。
【3】前後開脚・太もも付け根ストレッチ

脚を前後に開き、両手を太ももに添えておきましょう。このときに体がブレないように姿勢をキープします。姿勢をキープしまま、お尻を前方へ移動します。股関節(後ろ脚:太ももの付け根、前脚:お尻)がグイグイ伸びます。自然呼吸を行いながら、30秒間キープしましょう。脚を入れ替えて、反対側も同様に行います。
間違ったストレッチ法

腰が反ってしまうと伸ばしたい部位が伸びず、腰を痛めてしまう可能性が高くなります。

上体が前に倒れると、伸ばしたい部位が伸びず、膝を痛めてしまう可能性があります。
合わせて読んでおきたい関連記事
まとめ
いかがでしたでしょうか? 長時間のクルマの運転は肩こりや腰痛を引き起こす原因となります。しかし、適切な対策を取ることで、体の硬さや痛みを予防できます。快適なドライブを楽しむために、今日からできる小さな工夫を始めてみましょう!
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参考文献
- e-ヘルスネット(2019)「ストレッチングの効果」厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-006.html (参照 2024-09-23)
- ケリー・スターレット, ジュリエット・スターレット, グレン・コードーザ(2019)『ケリー・スターレット式「座りすぎ」ケア完全マニュアル姿勢・バイオメカニクス・メンテナンスで健康を守る』 医道の日本社
- 渡邉博史、松岡潤、梨本智史など(2012)「静的ストレッチングの効果的な持続時間について」第47回日本理学療法学術大会
- POST(2024)「ストレッチング介入における関節柔軟性変化のエビデンス」 https://1post.jp/7550 (参照 2024-09-24)
- Thomas, E., Bianco, A., Paoli, A., & Palma, A. (2018)「ストレッチの種類とストレッチ時間の関係:可動域への影響」International Journal of Sports Medicine
- ブラッド・ウォーカー(2013)「ストレッチングと筋の解剖 原著第2版」南江堂
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この記事を書いた人

小林素明 (お城好きフィットネストレーナー)
テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。
医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。