バランスボールは最強の体幹強化運動!体幹を効果的に鍛えるトレーニング法、筋電図学術解析より

大阪の姿勢パーソナルトレーナー 小林素明です。

体幹トレーニングをやっていて、このトレーニングって本当に効果があるの?と疑問に思ったことはありませんか?

実は、バランスボールを使った体幹トレーニングが大変効果があることが、科学的に分かっています。手軽に始められるバランスボールの体幹トレーニング法、そしてスポーツのパフォーマンスアップにも役立てる体幹トレーニング法を紹介します。

体幹を鍛えることのメリット

そもそもトレーニングで体幹を鍛えることで、体にどんな変化が起こるのか?

・自然に姿勢が良くなる
・スポーツのパフォーマンスがアップする
・若く見られるようになる
・ポッコリお腹が引き締まる
・疲れにくい体になる
・怪我をしにくくなる
・腰痛の予防になる
・内臓が正常の位置になり、便秘の解消になる
・体のラインが綺麗になる

など、たくさんのメリットがあります。

一流スポーツ選手も体幹トレーニングをしている

スポーツ選手では、プロサッカーの長友佑都選手が体幹トレーニングで競技パフォーマンスを高めたことは有名です。

スポーツの場面では、胴体部分、すなわち体幹が安定してこそ、走ったり、ジャンプしたりするときに踏ん張りが効くのです。もし、体幹が弱く不安定ですと、踏ん張りが効かなくなり、「動作が遅れる」「余分に力が入り、疲労が早くなる」とパフォーマンスが一気に低下するのです。

胴体、体幹を安定させることは、脚の踏ん張りが効かせて、投げる、走る、飛ぶというスポーツ動作のキレを良くすることに繋がります。この動作のキレは、パフォーマンスアップだけでなく、足首や膝、腰、肩の怪我の予防にも効果があります。

日常生活でも、歩く姿勢が綺麗で若々しく、疲れにくい動作に変わりますので、毎日が楽しくなります。

体幹トレーニング効果は絶大!なのです。

大学野球選手のバランスボール体幹トレーニング指導

僕が指導した大学野球選手の体幹トレーニングです。怪我からの復帰のためのトレーニングでしたが、体幹の弱さがパフォーマンスの低下、怪我を招いたと推察。

また、陸上高校男子100m(県大会上位入賞者)は、体幹トレーニング指導の結果、ストライドが広がり、タイム短縮に貢献。

シンプルなバランスボールで体幹トレーニングが効く! 約90%の最大随意収縮

筋トレの効果を測定する方法として、筋肉が収縮(力の発揮)しているかを見る筋電図という測定器具があります。この筋電図を使って、体幹部が鍛えられているかを調べた研究があります。

ここで分かったことは、バランスボールを使った体幹トレーニングが、腹筋や背筋の筋力発揮が極めて高かった事実です。※1

バランスボールトレーニングによる筋肉の収縮度合い(最大随意収縮)

バランスボールでの体幹トレーニングを筋電図により、測定した結果

 
1 バランスボール・ブリッジ: 約40~55% 【体幹強化に最適な負荷】

2 バランスボール・足上げプッシュアップ: 約40~55% 【体幹強化に最適な負荷】

3 バランスボール・プッシュアップ: 約90%【体幹に相当強い負荷】

 
3 バランスボール・プッシュアップは、姿勢を保つのが難しいですが、腹筋群に相当な負荷がかかり体幹に効かせる効果的なトレーニングと言えます。このトレーニングは、スポーツのパフォーマンスアップに効果的です。

果たして、どんなトレーニング法なのか?

バランスボール体幹トレ入門 「バランスボール・ブリッジ」

トレーニングの方法

1) 仰向けになり、バランスボールを足の下に置きます

2) 体を真っ直ぐにして、体を安定させます

3) 息を吐きながら、ゆっくりとお尻を持ち上げます

4) 体が斜めになったところで3秒間静止します。(自然呼吸)

5) 息を吸いながら、ゆっくりと元の位置に戻します

6) 3)~5)を10回繰り返します

ポイント
・姿勢が崩れたら、元に戻ります
・4)のとき、腹筋と背筋 同時に力を入れます。

バランスボール体幹トレ入門2 「バランスボール・足上げプッシュアップ」

トレーニングの方法
1) 両手を床に置き、片足ずつバランスボールの上に足を乗せます

2) 体が斜め一直線になって、安定していることを確認します

3) 息を吸いながら、ゆっくりと胸を床に近づけます

4) 息を吐きながら、元の位置に戻ります

5) 2)~3)を最高10回繰り返します

ポイント
・姿勢が崩れたら、慌てずにボールからゆっくりと降ります。再度、行います
・腰が反らないようにします(腰を痛めますので)

バランスボール体幹トレ応用 バランスボール・プッシュアップ【体幹が強烈に効く】

トレーニングの方法
1) バランスボールの上の両手を乗せます

2) ゆっくりとつま先立ちになり、体を斜め一直線にします

3) 息を吐きながら、ゆっくりと体をバランスボールに近づけます

4) 息を吐きながら、元の位置に戻ります

5) 3)~4)を最高10回繰り返します

ポイント
・姿勢が崩れたら、慌てずに膝を床につきゆっくりと降ります。再度、行います
・腰が反らないようにします(腰を痛めます)

このトレーニングが厳しい、次に紹介するバランスボール・プランクをお勧めします。
↓  ↓  ↓  ↓  ↓

バランスボール体幹トレ応用 バランスボール・プランク

トレーニングの方法
1) バランスボールの上の両手を乗せます

2) ゆっくりとつま先立ちになり、体を斜め一直線にします

3) 自然呼吸で20〜30秒間静止します

4) ゆっくりと元の位置に戻ります

5) 余裕があれば、片足立ちバージョンを行います

ポイント
・姿勢が崩れたら、慌てずに膝を床につきゆっくりと降ります。再度、行います
・腰が反らないようにします(腰を痛めます)

本記事のデータ元、参考文献

データ元
※1 「ボールを用いた腰部安定化運動の筋電図学的解析」渡邉進、石田弘、田邊良平、江口淳子、小原 謙一(第41回日本理学療法学術大会)

参考文献)
「走動作のファンクショナルトレーニング―機能改善と障害予防のためのパフォーマンストレーニング」 中村千秋 文光堂
「アスレティックボディ・イン・バランス」Gray Cook ブックハウス・エイチディ
「最新!筋トレの科学」 筋トレを科学的に考える会、有賀誠司監修 洋泉社
「コアパフォーマンス・トレーニング―身体を中心から変える」 バーステーゲン,マーク 大修館書店
「自重筋力トレーニングアナトミィ」ブレット・コントレラス ガイアブックス

この記事を書いた人

大阪のパーソナルトレーナー小林素明
天空の城・竹田城(兵庫県)にて

小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

小林素明の詳しいプロフィールはこちら