速く走る!すべてのスポーツに必要なランニングドリルと脚力強化
こんにちわ!大阪のパーソナルトレーナー 小林素明です。
多くのスポーツでは、速く走ることができれば競技パフォーマンスを高めることになります。陸上競技はもちろん、サッカー、ラクビー、バスケットボール、アメリカンフットボール、野球、ラクロスなどで有利に働きます。
速く走るためには、高重量のバーベルで脚力を鍛えるという方法があります。確かに脚力を鍛えることでパワーを発揮できますので、速く走ることができます。ところが、それだけでは不十分です。なぜならば、走る動作にマッチしたトレーニングを行わなければ、パフォーマンスが高くならないからです。
その走る動作にマッチしたトレーニング法の1つとして、ランニングドリルがあります。このランニングドリルは、ゆっくりした動作でフォームをマスターし、徐々に動作を速くしてスピードを養う方法のトレーニングにレベルアップさせます。
なぜ、速く走るためのランニングドリルが必要なのか?
素速く足を動かしたり、腿を高く上げるだけでは、速く走ることができません。大切なことは、足を動かしたときに身体が真っ直ぐに保つことができるかです。つまり、走っているときに身体が揺れてブレてしまうと、バランスを図るための力(代償)が必要となり、前進するためのパワーがロスしますので速く走ることができません。
車の運転に例えますと、平地でギアをセカンドに合わせて速く走ろうとアクセルを踏む行為に似ています。速く走るなら、ギアをトップにしないとガソリンのロスに繋がりますね。
そこで走っているときに、ロスが生まれないようにするためのトレーニングとして、ランニングドリルを行います。
ランニングドリルは、ウォーキングをしながらゆっくりと腿を上げて3秒間静止します。このときに身体の支えになっている軸足が弱いと、身体がグラっと揺れます。この揺れこそが、走っているときにロスにつながる結果を生みます。
いかに筋力のロスなく走れるか、つまり省エネ走法の基本というべきものが、ランニングドリルなのです。
ランニングドリルのメリット
ランニングドリルは走る基本動作を習得します。その動作を習得すれば、効率の良い、速い走りができるようになります。また、ランニングドリルの1つ1つの動作を丁寧に行うことで、関節の動きの理解が深まり、集中力を高めることができます。
ランニングドリルを上手に行うコツ
ランニングドリルは、動作が単調なため惰性になりがちです。なぜ惰性がいけないのか? それは、惰性のトレーニングは、頭(大脳)で考えて動くことをショートカットして、筋肉を動かすことになり、筋肉の線維(筋線維)が十分に働かないからです。
つまり、同じトレーニングをしても、惰性のトレーニングでは鍛えられる筋肉が限定されてしまうのです。どの関節を動かし、どの筋肉を鍛えるのか?というトレーニングでの意識づけをすることで、多くの筋肉を鍛えることができ、パフォーマンスを高めることができるのです。
ランニングドリルの場合、多くは股関節を動かすトレーニングが中心です。特に臀部を意識してもらうと、動作が良くなり、より多くの筋肉を使うことができます。
では、次はランニングドリルの実践編です。
ランニングドリル入門!ニーアップ・ウォーキング
<方法>
1 ゆっくりと前進しながら、腿上げを行います。
2 腿をあげた時、3秒間静止して身体をまっすぐに保ちます。
3 足を下ろす時には、大きな音を立てないようにゆっくり行います。
4 腿を上げる高さは、床と平行になるようにします。※高く上げすぎないように注意します
5 腿上げの前進しながら左右5回ずつ、3セット行います。
ニーアップウォーキングで身体が揺れる場合の補強トレーニング
ランニングドリルの基本であるニーアップウォーキングで、身体が揺れるようであれば、補強トレーニングが必要です。鍛えるべき筋肉は、骨盤を安定させる中臀筋です。中臀筋を鍛えるトレーニングを紹介します。
中臀筋を鍛える自重トレーニング法
【 中臀筋を鍛えるトレーニング 方法 】
1) 足を伸ばし、横向きに寝ます ※体を安定させてください
2) 上になっている手で、骨盤が動かないように押さえておきます
3) 息を吐きながら、ゆっくりと上になってる足をあげていきます ※お尻の横(中臀筋)が効きます
4) 息を吸いながら、ゆっくりと足を下げていきます ※足は浮かせたままです
5) 3)~4)を10回繰り返します。
6) 反対の足も同様に行います
この記事を書いた人
小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)
テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。
医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。