内転筋をストレッチする理由!股関節、姿勢の改善、腰痛予防、中臀筋との関係

股関節 大内転筋

 
大阪のパーソナルトレーナー 小林素明です。

筋力が弱いのは、筋力不足だけが原因ではない、ということが良くあります。

確かに筋トレをしていて、力が出ない、重りが上がらないとなると、筋力が足らない、と思ってしまいます。ところが、その筋肉の問題ではなく、その筋肉の反対側にある、「拮抗筋(きっこうきん)」に問題がある場合があります。

その代表例が、股関節の筋肉である太もも内側の「内転筋(ないてんきん)」とお尻の横にある「中臀筋(ちゅうでんきん)」との拮抗関係です。

この拮抗とは、筋トレで肘を曲げたときには、主に腕の前にある上腕二頭筋に縮み(収縮)、その腕の裏側にある上腕三頭筋が伸びます(伸展)。

1つの動作で、お互いに反対の働きをする関係性がある場合に、拮抗関係があると言います。

内転筋は、硬くなりやすい筋肉として知られています。この内転筋が硬くなると、その拮抗関係にある中臀筋の筋肉は緩んでしまうのです。つまり、自然に中臀筋の筋肉が弱くなるのです。

その中臀筋を鍛える筋トレをしたときに「あれっ、力がでない!」ということを個人指導の現場でよく見かけるのです。

これは、現役バリバリのスポーツ選手でも起こります。実際に大学野球の選手のトレーニング指導現場を撮影しています。

ここまでをまとめますと

・内転筋が硬くなる → 中臀筋が緩む → 中臀筋の筋力低下

という、悪のサイクルに入るのです。

中臀筋が弱ると、どんな影響があるのか?

股関節 中臀筋

 
では、中臀筋が弱るとどうなるのか? スバリ、身体の横ブレが起こり、股関節の負担が増大し、姿勢が悪くなります。

中臀筋が弱っているかどうかをカンタンに調べるテストがあります。

それは、片足立ちテストというもので、片足立ちになったときに、まっすぐに立てれば良いですが、身体が横に倒れることがあります。(専門的には、トレンデレンブルグ兆候と言います)

片足立ちで、身体が横に倒れる方は、毎日の歩行でもその身体の歪みのまま、歩き続けているのです。ですから、姿勢が悪くなります。

さらに、この姿勢は股関節の負担が大きく、変形性股関節症という症状が現れることがあります。

少なくとも毎日3千歩くらいは、歩いています。中臀筋が弱っている場合、「3千回、身体を歪ませなが歩いている」ことになるのです。

これって、怖くないですか??

まず、内転筋ストレッチと筋肉リリース

もちろん、中臀筋を鍛える筋トレを始めることは有効です。しかし、内転筋が硬くなっている状態のままですと、いつまでも中臀筋が強くならないのです。

そのため、内転筋をほぐすことから始めます。

これには、内転筋のストレッチ、テニスボールで内転筋をほぐす筋肉リリースがオススメです。

内転筋のストレッチ

1 床に両手をつけて、膝を曲げたまま両足を広げます。

2 自然呼吸を行って、太ももの内側が伸びていることを感じます(20秒間)

3 余裕があれば、痛くないない範囲でお尻を後方に移動します。

4 ゆっくりと元の位置に戻ります。

20秒間の制止を2セット繰り返します。

テニスボールで内転筋の筋肉リリース

1 太ももの内側にテニスボールを当てます

2 痛くない範囲で、テニスボールを転がします(やや力を入れます)

3 30秒間、転がせましたら反対側も行います

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この記事を書いた人

大阪のパーソナルトレーナー小林素明
天空の城・竹田城(兵庫県)にて

小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

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