プロテニス選手トレーナー、日本代表強化スタッフを歴任!大学准教授への驚きの軌跡

川上晃司さん ソフトテニス日本代表のチームマネージャー

大阪のパーソナルトレーナー小林素明です。

川上晃司さんは、フィットネスクラブでトレーナーとして活躍し、プロ野球の小川博文選手(オリックス)、金森永時選手(阪神)、プロテニスの沢松奈生子選手、浅越しのぶ選手などのトップアスリートのトレーニング指導でも実績を上げています。

その後、スポーツインテリジェンス株式会社を創業、日本オリンピック委員会認定日本代表強化スタッフ、ソフトテニス日本代表のチームマネージャー、スポーツ選手のサポート、パーソナルジムの設立、大学トレーニングルームの運営など書ききれないほど、多岐に渡り活躍をされています。

そんな川上さんが、なんと52歳で大学院へ入学、ご卒業後は大学准教授で活躍中です。この話を聞いた時、僕は息が止まるほど驚きました。

52歳で大学院に入学!大学准教授の道へ

天理大学卒業

川上さんはトレーナーとして、輝かしい経歴を持ち羨望(せんぼう)のまなざし的な存在です。しかし、川上さんの探究心は留まることはなく、大学でもっとトレーニングの研究がしたい!と、天理大学大学院に入学。そのとき、52歳

大学院では、52歳の学生と20代の学生たちと机を並べて聴講。しかも、川上さんは会社の代表取締役、トレーナーの仕事も持ちながらです。本当に頭が下がる思いです。そこから、天理大学の准教授に就任され、同大学にて教鞭を執られています。さらに天理大学でソフトテニス部の総監督、硬式テニス部部長も兼任されています。

天理大学 川上晃司准教授のホームページはこちら

23年間の実績!ソフトテニス日本代表のチームトレーナー

川上さんは、2000年より23年間、ソフトテニスの日本代表チームトレーナーとして国内遠征だけでなく海外遠征、代表選手の合宿に帯同されています。トレーナーとしてのサポートは幅広く、選手の怪我のケア、テーピング、トレーニング指導、メンタル指導、栄養指導までを行っています。

現在は、日本ソフトテニス連盟のナショナルチームマネージャー、医科学委員、トレーナー部会長に就任。

日本代表のトレーナーとして23年の実績を持つ川上さんは、「選手を中心としたアスリートセンタード」という考え方が必要と言います。それは選手が中心となり、監督やコーチ、トレーナー、管理栄養士などがサポートすること。

日本代表チームの目的は試合に勝利すること。その勝利のためにはどんな選手サポートが必要なのか? どのようにアドバイスするべきか? 練習に集中できる環境づくりなどを1つ1つ考え、選手や監督、コーチ、トレーナー、管理栄養士などチーム一丸になることが大切。

チームトレーナーとしての役割は何か?

「試合に勝利するためには、厳しい練習が必要になるのは当然です。しかし、厳しいだけでは選手としての成長は望めず、ときには選手に寄り添うこと」と、川上さんは言います。チームの方針、目標を大前提とし、トレーナーとしてやるべきことを考え、監督やコーチにも必要なことを伝えていくスタイルは、23年間変えていないそうです。

そんな川上スタイルが、日本代表選手を動かし、監督やコーチ陣の信頼につながっているのではないでしょうか。その証拠に国際大会でも、日本代表は好成績を収めています。結果も必要ですね。

アスリートのトレーナーを目指す人へ 川上さんからのメッセージ

川上さんに、アスリートのためのトレーナーを目指す人のためにアドバイスを頂きました。

まずはしっかりと、トレーナーとしての知識や経験を身につけることが必要です。アスレティックトレーナーの資格(日本スポーツ協会アスレティックトレーナー JASA – AT)、日本トレーニング指導者協会トレーニング指導者(JATI – ATI)などの資格を目指すことも、良いでしょう。それだけでなく、今後は柔道整復師や鍼灸師などの医療資格も必要になると感じています。

現在も、アスレティックトレーナーを目指す学生さんに教えていますが、「資格を取ることはスタート地点」です。実際のスポーツ現場では、資格を持つ人が選手に対し、どんなことができるのか?が問われます

いくらトレーナーとして膨大な知識を持っていても、一方的なアドバイスでは、選手は納得して行動することはありません。選手も人間です、双方のコミュニケーションがあってこそ成り立つトレーナー業です。そのためには、チームの方針を理解した上で、聞く力、相手への伝え方の経験を積むことが必要になるでしょう。

このことは会社組織と似ています。上司、部下、同僚だけでなく、他部署との連携、顧客とのコミュニケーションも必要になるでしょう。うまく歯車がかみ合えば、会社の事業拡大、業績アップが実現します。トレーナーは会社組織と同じで、あくまでもチームの一員であることを忘れてはいけません。特に若い人には、トレーナー知識だけでなく「人間関係の大切さ」を学んでほしいと思います。

また、トレーナーは自分自身でウエイトトレーニング、競技パフォーマンスアップの練習を行い、体力も養成しておくとよいでしょう。なぜならば、選手にトレーニング指導するとき、トレーニング理論だけでは机上の空論、単に疲労を蓄積させるだけでパフォーマンスアップにはつながらないからです。このトレーニングはどれほどのつらさなのか?を知っておけば、選手への接し方も変わるはずです。「あの人は分かっている!」と信頼を得るためにも、必要なことではないでしょうか。

川上晃司さんの書籍

ソフトテニス

川上晃司さんの書籍:「ソフトテニス うまく動ける体になるトレーニング」ベースボールマガジン社はAmazonでも高評価。内容もウォーミングアップのやり方からテニストレーニング、ボディメンテナンスまで網羅されている決定版です。テニス関係者のみならず、トレーニング指導者にもお勧めしたい1冊になっています。

Amazon:「ソフトテニス うまく動ける体になるトレーニング」ベースボールマガジン社

川上晃司さんが代表を務めるスポーツインテリジェンス

住所/兵庫県西宮市甲子園六番町2番30号サンフィット甲子園

■ トレーニング指導
■ アスレティックリハビリテーション
■ トレーナー
■ トレーニングコーチ派遣
■ コンディショニング
■ 講演
■ 講師派遣
■ セミナー・イベント

ホームページ: https://sports-intelligence.jp/

川上晃司さんのプロフィール

資格及び役職

  • 健康運動指導士
  • アメリカスポーツ医学会認定ヘルスフィットネススペシャリスト(HFS)
  • 日本トレーニング指導者協会トレーニング指導者(JATI – ATI)
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JASA – AT)
  • 日本オリンピック委員会認定日本代表強化スタッフ
  • 日本ソフトテニス連盟強化委員会医科学部会委員

トレーナー経歴

  • 【プロ野球個人契約】 小川博文(オリックスブルーウェーブ)⁄ 金森永時(阪神タイガース)
  • 【プロテニス個人契約】沢松奈生子⁄ 浅越しのぶ ⁄ 金城里美 ⁄ 赤堀奈緒 ⁄ 田中由夏 ほか
  • 【硬式テニスチーム】園田学園女子大学⁄ 日本電気株式会社
  • 【アメリカンフットボールチーム】京都産業大学⁄ 神戸学院大学 ⁄ アサヒ飲料
  • 鈴鹿8 時間耐久レースフランスチーム
  • 日本ソフトテニス連盟日本代表チーム
  • 三重高校ソフトテニス部

他多数

講師経歴

  • 履正社医療スポーツ専門学校
  • 園田学園女子大学総合健康学科
  • 大阪保健福祉専門学校

取材を終えて

川上晃司さん ソフトテニス日本代表のチームマネージャー

川上さんとは、30年ほど前の日本陸連主催のトレーナー研修が初対面。その後、川上さんが講師を務めるコンディショニング講座を受講しています。その当時から、川上さんの周りを巻き込む人間力に一目を置いていました。優れたトレーナー知識や技術だけでなく、相手に伝える力、傾聴力などの人間的な魅力で、プロ野球選手やプロテニス選手から絶大なる信頼を得ているものと確信しています。

それは今でも変わりませんでした。久しぶりにお会いし、心地の良い時間が流れ、気持ちも晴れやかになれる自分がいました。そんな方はなかなかいません。

52歳で天理大学の大学院に入学、准教授に就任。23年間もソフトテニスの日本代表トレーナー、会社の代表取締役。まさに縦横無尽のご活躍を現在も続けておられることに、大きな刺激を受けました。

川上さんは僕より10歳年上ですが、とてもそんな風に見えず、元気でハツラツとされています。だからこそ、日本代表の監督やコーチのみならず、選手からの信頼も厚いのでしょう。

本当にお忙しいところ、長時間のお付き合いありがとうございました。感謝いたします。

この記事を書いた人

大阪のパーソナルトレーナー小林素明
天空の城・竹田城(兵庫県)にて

小林素明 (城好きパーソナルトレーナー)

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

小林素明の詳しいプロフィールはこちら