解剖学【大胸筋/胸の筋肉】筋肉のしくみと効果的な筋トレの鍛え方 スポーツのパフォーマンス、猫背解消、肩こり解消に★動画あり 

 
フィットネストレーナーの小林素明です。

大胸筋(だいきょうきん)は、胸の表層部を扇状に覆っており、胸板を作りだす筋肉。また大胸筋は、広背筋とともに肩の運動(外旋以外)のほとんどに作用します。胸の前で荷物を抱えたり、ボールを投げる、ラケットでボールを打つなどの日常生活やスポーツでの動作で使われてます。

 
一方、デスクワークやスマホ、料理に代表される腕を前方に出して作業することが多くなると、大胸筋が疲労し硬くなります。これが肩こりや猫背の原因となります。

 
では、大胸筋は、どんな筋肉なのか? 鍛えるメリットは何か? 安全で効果的に鍛える方法は?を順番に話します。

大胸筋とはどんな筋肉なの?


筋肉の起始: 鎖骨内側、胸骨、第1〜7肋軟骨、腹直筋鞘の前葉
筋肉の停止: 上腕骨の大結節稜
神経支配: 内側・外側胸筋神経(C6~T1)
主な筋肉の働き(作用): 肩の内転、内旋、屈曲、水平屈曲

 

大胸筋の主な働き


1 肩関節の内転: 腕を体へ寄せる動作(広背筋、大円筋、肩甲下筋も同様)
2 肩関節の内旋: 肘を体に固定させ腕を内側に回旋させる動作(広背筋三角筋、肩甲下筋、大円筋)
3 肩関節の屈曲: 腕を前方から上方への動作(三角筋、鳥口腕筋)
4 肩関節の水平屈曲: 腕を床と平行に内側へ寄せる動作(三角筋、鳥口腕筋)

 

大胸筋のパフォーマンス

ボールを投げる動作


ボールを投げる時には大胸筋、三角筋の前部線維、肩甲下筋が主に使われています。

 

押す動作、手をつく動作


相撲の突っ張り、アメリカンフットボールでのディフェンス(相手選手をブロック)、躓きそうになった時に壁に手をつく(転倒による怪我防止)の時には、大胸筋、三角筋の前部線維、上腕三頭筋が使われます。

 

大胸筋を鍛えるメリットとは?

  1.  不意による転倒、怪我を予防できる
  2.  スポーツのパフォーマンス向上になる
  3.  たくましい上半身になれる
  4.  肩こり解消、猫背姿勢の改善

 

1 不意による転倒、怪我を予防できる


大胸筋を鍛えることで足の躓きにより、壁や柱に手をつくことで体を固定し、転倒を阻止できます。そのことで転倒による事故を防ぐことになります

2 スポーツのパフォーマンス向上になる


大胸筋を鍛えることで、野球のピッチャー、やり投げ、アメリカンフットボールのクォーターバックの投げる動作、テニスやバドミントン、野球のバッテイングのスイング動作のパフォーマンスアップのサポートをします。

3 たくましい上半身になれる

大胸筋を鍛えることで、胸板を厚くすることができ、たくましい上半身づくりのサポートをします。

 
では次に「自宅でできる大胸筋を効果的に鍛える方法」を紹介します。

自宅でできる!自宅でできる大胸筋を効果的に鍛える方法


<筋トレを効果的に行うために>
15回前後で限界 がくるような種目は筋力アップに効果的(ギリギリ限界はNG)
・20回以上できるようになれば、レベルアップします。
フォームが崩れたり、違うフォームはNG
・まずは気に入った1〜2種目を中心に行いましょう

<ご注意>
エクササイズは無理なくできる範囲で行ってください。運動中に痛みを感じる場合は、医療機関での受診をお勧めします。なお、自己責任での実施をお願いします。

1 パームプッシュ【やさしい】


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. 左右の指先を上下にして、合わせます
  2. 息を吐きながら、指先を天井に向けた手を真横へ押します(大胸筋が効きます)
  3. 息を吸いながら、元の位置に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します
  5. 手の指先を上下入れ替え、反対の手も同様に行います

回数: 15回
ポイント: 常に背中をまっすぐに伸ばしておいてください

 

2 台乗せ腕立て伏せ【やさしい】


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. 台の上に両手をおきます(手の幅は肩幅よりやや広め)
  2. 息を吐きながら、胸を台に近づけます
  3. 息を吸いながら、元の位置に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します

回数: 15回
ポイント: 腰を反らさないようにします

 

3 膝つき腕立て伏せ


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. 床に膝をつけて、背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
  2. 息を吸いながら、胸を床に近づけます
  3. 息を吐きながら、元の位置に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します

回数: 15回
ポイント: 腰を反らさないようにします

 

4 腕立て伏せ


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. つま先立ちになり、背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
  2. 息を吸いながら、胸を床に近づけます
  3. 息を吐きながら、元の位置に戻ります
  4. 2〜3を繰り返します

回数: 15回
ポイント: 動作はゆっくり、腰を反らさないようにします

 

5 台つま先のせ腕立て伏せ【ややきつめ】


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. 台の上につま先をのせます
  2. 背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
  3. 息を吸いながら、胸を床に近づけます
  4. 息を吐きながら、元の位置に戻ります
  5. 3〜4を繰り返します

回数: 10〜15回
ポイント: 動作はゆっくり、腰を反らさないようにします

 

6 バランスボール腕立て伏せ【かなりきつめ】


鍛える筋肉: 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
運動方法:

  1. バランスボールの上につま先をのせます
  2. 背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
  3. 息を吸いながら、胸を床に近づけます
  4. 息を吐きながら、元の位置に戻ります
  5. 3〜4を繰り返します

回数: 10〜15回
ポイント: 体が揺れないように行います。

 
紹介したエクササイズの方法は動画で学ぶことができます。ぜひご覧くださいね!

【動画】自宅でできる大胸筋を鍛えるエクササイズ

 
 

大胸筋が硬くなるとどうなるのか?


大胸筋は、鎖骨、胸骨、肋軟骨、上腕骨、腹部に付着しており、筋肉が硬くなることで

  1. 猫背姿勢になる
  2.  腕が上がりにくい
  3.  肩こりになる
  4.  呼吸がやりにくい
  5. 肩の関節への負担増

というデメリットがあります。

 

大胸筋が硬くなることで肩の関節のズレが生じやすくなる


大胸筋が硬くなることで、付着している腕の骨「上腕骨」が内側に回旋しながら体に引き寄せられます。そうなると、肩の関節にある上腕骨の位置がズレてしまい、腕を動かした時に肩の痛みが生じてしまいます。

 
次に硬くなった大胸筋を柔軟にする方法を紹介します。筋トレと合わせて行うと効果的ですよ!

自宅でできる大胸筋を柔軟にするストレッチ法

体を柔軟にするストレッチを安全かつ効果的に行うために

  1. 1ポーズに30秒間静止が基本です。(動かすストレッチの場合は動作はゆっくり)
  2. 特に硬いと感じる筋肉には2セット実施(30秒間×2回)をお勧めします
  3. ポーズを取っている間は自然呼吸を実施します
  4. 痛みを伴わない程度に体を伸ばします
  5. お風呂上がりに行うと効果抜群です

 

1 両手組み胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋、三角筋
運動方法:

  1. 両手を体の後ろで組みます
  2. ゆっくりと肘を伸ばし、胸を張ります(大胸筋が伸びます)
  3. 自然呼吸で30秒間静止します

ポイント: 背中をまっすぐに伸ばしておきます
レベルアップ:  余裕があれば、椅子の背もたれを持ちます

 

2 胸開きストレッチ【大胸筋を柔軟にする】


伸ばす筋肉: 大胸筋
運動方法:

  1. 背すじを伸ばし、頭の後ろに手を添えます
  2. 肘を真横に広げて、閉じます
  3. 20回繰り返します

ポイント: 両手は耳から離さず、背中も伸ばしておきます

 

3 床体捻り胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋、三角筋
運動方法:

  1. 床に膝をつき、片手を真横へ伸ばします
  2. 伸ばした手の平を床につけて、反対側に体を捻ります(肩を床に近づけます)
  3. 自然呼吸で30秒間静止します
  4. 反対側の手も同様に行います

ポイント: 動作はゆっくりと行います

 

4 ストレッチポール胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋
運動方法:

  1. ストレッチポールの上に仰向けになります
  2. 両手を真横へ伸ばします(大胸筋が伸びます)
  3. 自然呼吸で10秒間静止します
  4. 床に両手をつけたまま、上下に動かします
  5. 10回行います

ポイント: 動作はゆっくり行います

 

5 バランスボール胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋
運動方法:

  1. 床に膝をつけて、バランスボールの上に右手を置き、左手は床につきます
  2. ゆっくりと右の肩を床に近づけます(大胸筋が伸びます)
  3. 自然呼吸で30秒間静止します
  4. ゆっくりと元に戻し、反対側も同様に行います

ポイント: バランスボールが静止していることを確認しましょう

 

6 アクティブ胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋
運動方法:

  1. 両手を体の前で合わせます
  2. 手のひらを天井に向け、ゆっくり両手を広げます(大胸筋が伸びます)
  3. ゆっくりと元に戻します
  4. 2〜3を20回繰り返します

ポイント: 体を後ろに反らさないようにします

 

7 壁胸ストレッチ


伸ばす筋肉: 大胸筋
運動方法:

  1. 壁に片手を当てます
  2. 手を動かさずに体を捻ります(大胸筋が伸びます)
  3. 自然呼吸で30秒間静止します
  4. 反対側も同様に行います

ポイント: 体をまっすぐにして少しだけ捻ります

 
紹介したエクササイズの方法は動画で学ぶことができます。ぜひご覧くださいね!

【動画】自宅でできる大胸筋を柔軟にするストレッチ法

 
 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 大胸筋を鍛えることは、たくましい上半身になるだけでなく、スポーツや日常生活でのパフォーマンスアップに有効です。拮抗関係にある背中の広背筋とともに上半身を使うスポーツでは欠かすこのできない筋肉です。

また大胸筋の代表的な「押す」動作は、三角筋、上腕三頭筋と共同して収縮をしています。とても人気のある筋肉ですが、鍛えすぎには注意をしてください。トレーニングの原則の1つである、体全体の筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。

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